頑張らなくても大丈夫?
何事も頑張らないと上手くはいけないと思っていませんか?上手くいかないことは、頑張りが足りないからだと思っていませんか?
書道家の武田双雲さんは、「頑張るという言葉は「頑なに張る」と書きます。かたくなに張り続けることは無理ですよね。そりゃ、頑張り続けたら身体も心も破綻してしまいますよ。」と、仰っておりました。
頑張らない生き方が分からない僕には、それはそうなんだけどと、惑いを覚えたのでした。
頑張る定義
僕の頑張るというのは、一睡もしないでひたすらやること。死物狂いになること。自分の能力を大きく超えること。地べたに這いつくばってでもやること。そして、何より人に頑張ってと言われたくない言葉でもあります。僕の中では必死に頑張っているのに更に頑張れってどうして言われないといけないのって気持ちになります。
ん?疑問に思いませんでしたか?ちょっと、頑張る度合いがきつく感じませんでしたか?それに、すごく頑張れにネガティブじゃない?
僕は本職での仕事も頑張らなくちゃいけないと感じると、平気で夜更かししちゃいます。何も自慢したいわけではありません。今時、そんなことを言うのことは誰にも通じません。
残業ばかりすることは不幸自慢したいわけでもありません。逆に能力が低いと自分で言い振らしているようなものなので。そんなことを言いたいのではありません。
僕の頑張る定義はねじが馬鹿になっているかもしれません。でも、僕の頑張る定義はこれなのです。
つまり、頑張る定義はひとそれぞれなのです。
頑張れをポジディブに捉える人もいれば、僕のように頑張れといわれるとネガティブに捉える人もいるのです。
その定義は過去の経験から生まれてくるものです。だから、ここで理解してほしいのは、あなたの「頑張れ」は全てではないということなのです。
頑張らないと置いていかれてしまうのではないか。頑張らないと負けてしまうのではないか。
頑張らないと認められないのではないか。
頑張らないと成長できない。
頑張ばればなんとかなる。
頑張っているひとに神様は微笑む。
辛い時こそ頑張れ。
他にも色んな頑張れの定義があると思います。それが全てじゃないことを頭の隅にでも入れてほしいです。
そう思考を巡らせているうちに、みんな頑張っているじゃないかと思えました。
みんながんばっているのです。
そして、あなた自身もがんばっている。
こんな話を思い出します。僕が心の病気になっていたとき、(当時はまさか病気だとは思っていませんでした)会社にいくのが辛くて、足が向かいませんでした。少し遅れてでもやっとの思いで職場に着くも、上司や社長はそんな僕をみて、やる気がないとかもっと頑張らなきゃと何度も何度もいうのです。
僕は必死に頑張っているのに、更に頑張らなくちゃいけないのかと思いました。僕の精一杯はどんなに頑張っても届きませんでした。どうやら、僕はやる気のない努力もしない頑張らないつまらない人間だと思われていたのです。そして、僕自身もそう思っていました。
もうひとつ言うと、鬱を患い入院している僕に、両親はずっと頑張れというのです。しまいには努力がたりない、見損なったと。僕はこれ以上どう頑張れば良いのか分からなかったのでした。
だから、僕の頑張る定義はすこし変わってしまっているのかもしれません。でも、当時の自分に言ってあげたい。充分頑張っているよって。
もしかしたら、あなたのまわりにもいるかもしれない。頑張っていないと思える人が。でも、頑張っていない人なんかいないんだ。
誰もが自分の幸せを願っている、その中で気力や気持ちがついていかないことだってある。絶望している人だっている。
そんな人でも生きている限りみんな頑張っているんだ。頑張っているからこそ、今日も人生を歩んでいるんだ。そこを理解してあげて欲しいと願います。
長い人生の中で
武田双雲さんのお話しには続きがあります。
「人生は超長距離走です。頑張り続けたら気力も体力も保ちません。ではどうすればよいか。結論から言うと、「頑張らないでも大丈夫。なぜなら楽して楽しめば超長距離走人生をうまく生きれるから。」です。頑張ることは素晴らしいことですが、心身を疲弊させます。心身を疲弊させない方が長距離走は圧倒的に効率が良いのです。もし楽々で楽しんでたらうっかり何もかもうまくいってたという人生があるとしたらどうでしょう。毎日遊んでたらまわりに貢献してうっかり成功しちゃってるという人生ってリアルにあるのです。同じ成功でも、成長でも頑張る以外の方法があるんです。
まさにそうなのです。僕自身のなかで成功という言葉は、まだ分かりませんが、頑張らなくても人生を楽しむことは出来るはずです。
何のために頑張るのかをちゃんと明確にしないといけないのです。頑張るが目的になってしまうと、頑張る定義でつまずいてしまいます。
頑張ることで自分を追い込んでしまいます。
頑張る前にどうやったら楽しくいきられるだろうということを考えることが、どうやら大事なことのようです。
今日は、勝手に僕の心のメンターである武田双雲さんの個展「響sesound」に行ってきたので、そんなことを感じながら、作品に浸っていました。
最期まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー