大道寺一慶_Mercenaire

メルセネール株式会社代表取締役&アビームコンサルティングアドバイザー 自社事業…

大道寺一慶_Mercenaire

メルセネール株式会社代表取締役&アビームコンサルティングアドバイザー 自社事業を立ち上げつつ、新規事業開発コンサルティング&メンタリングを行っています。2,000名以上の社内事業家輩出と10,000以上のアイデアに携わってきました。事業開発のリアルをnoteにまとめています。

最近の記事

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顧客の悩みを理解するコツ(PainとGain)~ビジネスプロモーターシリーズ③~

■今回のテーマ<教授> 今回もビジネスコンセプトのベースとなる”ターゲット顧客の探究”というテーマを扱います。 バリュープロポジションキャンバス(VPC)のPainとGainにフォーカスをあてます。2つのテーマを扱いますのでいつもより少し長いですが、お付き合いください。 ※前回の内容 ■野菜ジュースメーカーのCustomer Job<教授> まずは前回の宿題から議論を始めましょう。 「野菜ジュースメーカーにとってのCustomer Jobを検討する」でしたね。 Aさん、

    • 「顧客課題が重要!」は本当か? ~新規事業伴走メンタリング⑯~

      メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発の全体的なプロセスと、各プロセスの重要性に関して取り上げたいと思います。 「顧客課題」が一番大事という話多くの企業で新規事業のメンタリングや、新規事業のノウハウをお伝えするセミナー等をさせて頂いておりますが、その中で必ずと言っていいほど、 「弊社は顧客課題が捉えられていない」 「だから『顧客課題』の重要性をしっかり伝えて欲しい」 というお話を頂きます。 もしくは、メンタリングにあたって、「顧客課題が何よりも大事であることを

      • 現地で体験・観察する ~新規事業伴走メンタリング⑮~

        メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発の初期段階の情報収集にあたっての観察・体験について取り上げます。 実際に体験すると理解が深まる伴走していると、新規事業初期段階でアイデアを持ったものの、イマイチその背景となっている事象や状況を理解できていないまま進むというケースが多いという印象です。 特に想い基点で始まったアイデアだったりすると、検討者自身が捉えている限定的な視点であることも多く、”妄想”や”こうであってほしい”という願望のまま検討を進めてしまいがちです。結果

        • 先行する競合を知る ~新規事業伴走メンタリング⑭~

          メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発のアイデア創出・検討のタイミングにフォーカスを当てます。 ようやく着想できたアイデアが・・・新規事業開発の序盤で、まずはアイデアを持つところから始めよう!、というのはよくあるケースです。 自身の体験をベースにしたり、周囲の人の声に耳を傾けたり、様々な情報にあたっている中で急に思いついたり、・・・と着想の方法は様々です。 時にはなかなか良いと思えるアイデアに辿り着けず、何度も頭の中をグルグルさせる方も多いかなと思います。 そ

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        顧客の悩みを理解するコツ(PainとGain)~ビジネスプロモーターシリーズ③~

          インタビュー方法を学ぶ効果 ~新規事業伴走メンタリング⑬~

          メルセネール・大道寺です。 今回も新規事業開発において、環境理解や顧客理解を促進するインタビューに関してです。その中でもインタビューの手法・スキルに関して扱います。 また、ここ3回にわたってお伝えしている自主調査の件、速報版という形で調査レポートを作成しました。よろしくければご覧ください。 新規事業インタビューの悩み新規事業開発におけるインタビューでお悩みの方は多い印象です。 上手く掘り下げられない 誰に聞いたらよいか分からない そもそもアポが取れない などなど・

          インタビュー方法を学ぶ効果 ~新規事業伴走メンタリング⑬~

          インタビュー相手の押さえ方 ~新規事業伴走メンタリング⑫~

          メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発において、環境理解や顧客理解を促進するインタビューに関してです。その中でもインタビュー相手の押さえ方、確保の方法に関してです。 インタビュー相手の押さえ方が豊富な時代新規事業の検討を進めるにあたって、業界の理解や顧客の生の声を集めることは非常に重要です。 10年くらい前ですと、組織や個人として培った人脈が有効な資産であり、それを活用してアプローチするしか無かったかなと思います。 ここ数年では有料でのインタビューサービスが増え

          インタビュー相手の押さえ方 ~新規事業伴走メンタリング⑫~

          インタビューはどのくらいの頻度でやるべきか? ~新規事業伴走メンタリング⑪~

          メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発において、環境理解や顧客理解を促進するインタビューに関してです。その中でも、量感・頻度に関してです。 必要なインタビュー件数は?「どれくらいインタビューするべきでしょうか?」というご相談を頂くのですが、それは過去にこちらの記事でも触れました。 以下の調査結果によるとユーザーインタビューにおいては3~5件くらいできるとよいということで、私の経験上もそれくらいなのかなという印象です。それ以上実施すると新しい気付きももちろんあるので

          インタビューはどのくらいの頻度でやるべきか? ~新規事業伴走メンタリング⑪~

          MVP売り込みおじさん ~新規事業伴走メンタリング⑩~

          メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発における、「仮説検証」がテーマです。その中でもMVPを用いた検証インタビューに関して扱います。 ケース あるメーカーの新規サービスMVPあるメーカーさんにて、新規サービスのMVPを初期的に作っていました。検討チームのこだわりもあり、モックアップベースで開発、動作はしないのですがハードウェア含め体験イメージを持たせるものを作りました。 それを持って以前に課題感を教えて頂いた相手に再度訪問。 課題と解決策が合っているか、いわゆるP

          MVP売り込みおじさん ~新規事業伴走メンタリング⑩~

          驚くほど多い成果が出ないインタビュー形態 ~新規事業伴走メンタリング⑨~

          メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発における、「インタビュー」がテーマです。その中でもインタビュー実施形態や参加者のあり方に関して扱います。 ケース IT系の顧客候補向けインタビューある大手IT系の事業者さんでのケースです。新規サービスを検討しており、その前段として顧客のビジネスや業務理解を深めることと、Pain・Gainを探索すべく、複数のターゲットへインタビューを実施しようとしていました。 私はインタビューだけでなく、デスクリサーチやビジネスモデルの検討も含

          驚くほど多い成果が出ないインタビュー形態 ~新規事業伴走メンタリング⑨~

          公募型新規事業を通じて”事業”と”人”の成長を実現する ~パナソニック様の事例と共に~

          メルセネール・大道寺です。 弊社はこの春からHPを段階的に作り直しており、先日、新たに事例を掲載させて頂きました。 こちらのパナソニック様の社内公募型新規事業プログラムです。 このnoteではこのプログラムの内容を詳らかにするということでは無く、私たちがどんな流れ・想いでメンタリングサービスををご提供しているのか、私の視点でお話したいと思います。機密情報に触れない範囲でこちらのケースの”思い出”も混ぜたいと思います。 新規事業メンタリングとは?『新規事業メンタリング』

          公募型新規事業を通じて”事業”と”人”の成長を実現する ~パナソニック様の事例と共に~

          新規事業のチーミング ~新規事業伴走メンタリングの現場⑧~

          メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発における、「チーミング」がテーマです。 ケース 選抜型プログラムでのチーミング新規事業のメンタリングは、新規事業開発部門へのご提供に限らず、社内の新規事業プログラムにおいても実施させて頂いております。 今回は中堅層を毎年選抜し、半年程度かけて新規事業を検討するというプログラムでメンタリングをしていた際のお話です。 チームに集まったメンバーは5人 ちょっと顔見知りだが一緒に仕事した経験は無い 営業、企画、開発など職種はバラ

          新規事業のチーミング ~新規事業伴走メンタリングの現場⑧~

          「新規事業を生み出す次世代リーダー」を輩出するプログラム ~NTTデータ様の事例と共に 後編~

          メルセネール・大道寺です。 前回の弊社事例としてのNTTデータ様のお話を踏まえつつ、新規事業に関する育成プログラムに関する内容の後編です。 前回のnoteはこちら。 NTTデータ様にご協力いただいた記事はこちら。 引き続き弊社事例としてのNTTデータ様のお話を踏まえつつ、私たちがどんな流れ・想いでプログラムをご提供しているのか、私の視点でお話したいと思います。機密情報に触れない範囲でこちらのケースの”思い出”も混ぜたいと思います。 柔軟に調整可能なプログラム設計と準

          「新規事業を生み出す次世代リーダー」を輩出するプログラム ~NTTデータ様の事例と共に 後編~

          「新規事業を生み出す次世代リーダー」を輩出するプログラム ~NTTデータ様の事例と共に 前編~

          メルセネール・大道寺です。 今回は趣向を変えた投稿です。 弊社はこの春からHPを段階的に作り直しています。その中で「大変お世話になったクライアントの皆様に事例として出て頂きたい」と考え、いくつかの企業様に打診をさせて頂きました。その内の1つがNTTデータ様でして、お願いさせて頂いたところ、ご快諾頂き先日掲載させて頂きました。 その記事がこちらになります。 ※2022年8月末段階で打診させて頂いたクライアント様、全てご快諾頂きまして、順次適切な形でご紹介できればと考えてお

          「新規事業を生み出す次世代リーダー」を輩出するプログラム ~NTTデータ様の事例と共に 前編~

          ”解決策”とは何か?(ソリューションビジネスを考える③)

          メルセネール・大道寺です。 前回はソリューションビジネスを考え始めるにあたって、最大のスタート地点となる”顧客課題”を取り上げました。今回は対となる”解決策”に関して取り上げようと思います。最初は概論ぽくなってしまうので、何回かに分けて掘っていこうと思います。 ”解決策”をどう考えていくのか?具体ソリューションよりもまずは”提供価値” 前回の顧客課題の理解で5つのポイントを整理しました。それらをどうにかして解決していくということになります。 この顧客課題で整理した項目の

          ”解決策”とは何か?(ソリューションビジネスを考える③)

          新規事業アイデアの規模感 ~新規事業伴走メンタリングの現場⑦~

          メルセネール・大道寺です。 今回は新規事業開発における、「市場規模」がテーマです。その中でも初期アイデアフェーズと算定すべきレベル感に関して扱います。 ケース Saasのアイデア創出と売上自社のテクノロジーを基点にしつつ、ある業務向けに分析やその後の自動化を進めるソフトウェア型のビジネスを検討していた際のお話です。フェーズとしては初期の段階で、ビジネスアイデアを複数出しつつ、本格的な検討に向けて前に進めるアイデアを絞り込んでいる段階でした。 私: 「複数のアイデアが出てき

          新規事業アイデアの規模感 ~新規事業伴走メンタリングの現場⑦~

          ”顧客課題”とは何か?(ソリューションビジネスを考える②)

          メルセネール・大道寺です。 前回はソリューションビジネスの定義と領域設定に関して書きましたが、今回はソリューションビジネスを考え始めるにあたって、どんな視点が必要なのか?という点にフォーカスを当ててみたいと思います。複数回にわたってまとめていく想定です。 ソリューションビジネス×顧客課題”顧客課題”と”解決策”って言うけど・・・ 前回の定義のところで、 『ソリューションビジネス』=『顧客の”課題”を”解決”するビジネス』 という話をしました。 改めてこの定義自体は多

          ”顧客課題”とは何か?(ソリューションビジネスを考える②)