ドハマりの心理学~ジャニーズからアニメまでハマりやすい人の特徴とは~
1.なぜハマるのか?
まずはメカニズムから。神経科学の観点から説明すると人間は快感たときに、脳からドーパミンというホルモンが分泌されます。このドーパミンの作用によって、「もっと!もっと欲しい!」という感覚に陥ります。今回は神経科学ではなく、心理学の観点から説明していくので詳しく知りたい方はこちらから。
2.ハマりやすい人のパーソナリティって?
では、そういったギャンブルなど、何かにハマりやすい人はいるのでしょうか?
イギリスの43093世帯を調査し、賭博傾向とパーソナリティについて研究している論文では、病的賭博傾向がある人は全体の0.4%ほどでしたが、その中の41%は不安障害を持っていました。
不安障害とはいくつか種類がありますが、有名なもので言えばパニック障害やPTSD、強迫性障害も不安障害のひとつです。このような特性を持っている人が多いということでした。
また、刺激欲求が高いので刺激を求めてしまう傾向も見られました。これは開放性(新しい経験や体験を求める傾向)とも近いと言えます。
3.オタクやファンの心理・パーソナリティとは?
まずはオタクについて説明しなければなりません。しかしながらオタク研究というのはまだ新しい分野であまり論文や研究が進んでいません。
「ファン心理」というジャンルであれば近いものを説明できますので、基本的にはそこをベースにしつつ解説していきますが、今回はそれゆえに考察部分も多いです。いくつかの研究やエビデンスに基づいて判断すればこう考えられるよね、というような感じで。
・そもそもオタクとは?
オタクの定義というのはかなりあいまいで、厳密な定義は定められていません。何がオタクであり、何がオタクでないのかはまだはっきりとしたことは定められていませんが、オタクというのはアイデンティティの一種。
自らオタクと語り、自らの文化を語るひと。
イメージとしてはそのように捉えていただければと思います。
オタクと言えば色々なオタクがいます。有名なのはジャニオタ・乃木オタ。自らを健康オタクという人もいれば、心理学オタクという人もいるでしょう。
オタクという言葉は日本では電車男に代表されるような、チェックシャツを着ていて不健康そうな身体的特徴、不潔感があったりと、ドラマや映画によるネガティブなイメージが先行してしまっています。
しかし海外ではそのような傾向もなく、むしろリスペクトされているという話もあるくらいなので、バイアスにとらわれないようにしたいところです。
オタクと言えば他にも、オタク女子=腐女子という言葉もあります。主にBLを好み、妄想癖がある女子のことを指している言葉ですが、
このように一般的にオタクとは、
内向的、陰キャ、不潔、コミュ障、怪しい感じがする
など、比較的こもりがちなイメージが多いです。ですが、ジャニオタやレイヤーさんなどは必ずしもそういったネクラな人だけではなく、鬼滅の刃が大好きなきめつオタクもいるでしょう。
つまり、オタクには二種類います。1つめは外向的なオタク。2つめは内向的なオタク。まず共通しているところから説明すると、どちらも新しいものを集めたい、知りたいという点において開放性は高い傾向にある。
また、オタクの人ほど、Twitterで情報を集めることが多く、実際にオタクの61%はTwitterで情報を集めるという調査があります。Twitterを使用する傾向が高いということです。そして暇さえあればTwitterを見てしまうような人や独り言のようなツイートが多い人ほど、協調性が高く、公的自意識、つまり周りからどう見られているかが気になる傾向が高いことが岡山大学の研究でわかっています(1)。
ではそれぞれの違いについてみていきましょう。まずは内向的なオタクから。内向的なオタクは多くの人がイメージしているものに近いです。自分で黙々とモノを集めたり、人と会うことに消極的なタイプ。
それに対し、外向的なオタクはレイヤーとして活動して人に見られるのが好きなタイプや、ジャニオタ、アイドル好きなオタクもこちらになります。
ちなみにコミケに積極的に参加されるのは外向的なオタクだけかと言えばそうとも限りません。自らの収集心を発揮させて、人が多いところが苦手だけどコミケに行くという人も少なくありませんので。
4.ナルシシズム傾向が高いのはどっち?
そしてここからが今日のメインです。
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