【あさイチ】7つのコラム(認知行動療法)を毎日書いている日記の習慣に取り入れたい
私が、感情や考えのコントロールに役立てているのは、アルバート・エリスの論理療法(REBT)だ(参考:REBT記事一覧)。面倒くさいくらいに「論理」で自分の感情と戦い、ポジティブな考えをゴリゴリ自分に押し付ける?方法だ。うまく行くと、ネガティブな考えを半永久的に追放できる優れたメソッドだ。
しかし、習得するまで、なかなか難しいのがREBTの良くないところだ。屁理屈が大好きな人じゃないと、アルバート・エリスの本を読みこなせないだろう。そんな人におすすめなのが、最近、あさイチで知った「7つのコラム」を使った認知行動療法だ。毎日の日記の習慣に加えることで、自分の思考を確実に変化させられると感じている。
シンプルな方法だが、確実に自分の感情を変えられる。しかも、論理療法ほど複雑ではない。テンプレートに沿ってやってみるだけなのが良い所だ。7つのコラムの考案者は、千葉大学医学部附属病院 認知行動療法 センター長・清水栄司さんで、認知行動療法の権威だ。
下記のサイトからも、7つのコラムの概要が見られる。
7つのコラム(認知行動療法)
7つのコラムは、嫌~な気分になった時にテンプレートに沿って、自分の感情を書き出していくだけのツールだ。とてもシンプルだ。
「感情」をコントロールするのは非常に難しいが、「考え」をコントロールするのは不可能ではない。そこで、考えにアプローチして、感情を変えることを目指すのが認知行動療法。
ネガティブになりがちな時は、ガチガチに一つの見方しかできなくなっているものだ。しかし、実際には多くの物事は、様々な方面から見ることができ、選択肢にも幅がある。認知行動療法は、そんなことに気づかせてくれる。その気づきが、感情・思考をネガティブからポジティブに変換することにつながる。
検事と弁護士のイメージを活用する
利用すると良いのは検事と弁護士のイメージだ。ネガティブな考えを抱いてしまう時に、人は自分で自分を責めてしまう。裁判で検事が被告人を厳しい口調で責めていることを想像したい。これが、7つのコラムで言う(3)と(4)にあたる。どんな根拠で検事が責め立てているのかを書き出す。
これに対して、弁護士は検事の主張に反論する。被告人を弁護するために、あらゆる屁理屈を並べて弁護する。自分では言い訳とか、都合の良い主張に感じるかもしれない。でも弁護士ってそんなものだ。それが仕事なんだから。これが7つのコラムで言う(5)の反論だ。ここで、できる限り説得力のある反論を繰り出すことが大事だ。
そして、両者の主張が出そろったところで裁判官が判決を下す。ただ、感情や考えが関係する多くのことは、白黒割り切ることができない。ほとんどがグレーな判決になる。つまり「Aという見方もあればBという見方もある、だから、ABが大事だね!?」という感じになるはずだ。
これが7つのコラムで言う(6)の段階だ。「しかし」という言葉でつないで、折り合いよく、多少、ポジティブな考えができるような文章を作る。この文章が作れるようになれば、自分で自分の考えを多少コントロールしていることになる。おそらく気分は変わっているだろう。
論理療法とほとんど同じだが「7つのコラム」というテンプレートに沿って書き出すのが、とても分かりやすい。
7つのコラムを実際にやってみた記録
具体例がないと漠然としているので、私が、昨日、いや~な気分になった時に実践した記録を残しておきたい。
こんな風に書き出していくと、自分の弱い所、歪んでいる考え方がよく分かる。私はチャンス到来に弱いのだ。ゴール前でパスをもらうと、とたんに身体が固くなってミスをしてしまう。まったく使えないFW(フォワード)のようなイメージを持っている。ネガティブなセルフトークが問題だ。
本来なら、大喜びして期待が高まるような場面でネガティブになってしまうのは、もったいない。どんな妄想したっていいので、ハッピーな気分でいたほうが100倍良いに違いないのだ。
7つのコラムを日記に書く習慣
この7つのコラムの活用方法としておすすめなのが日記に書く習慣だ。一日の終わりに、モヤモヤ、悲しかったり、苦しかったりした時に、自分の感情を書き出して「整理」してから寝ることだ。
一日ごとに歪んだ思考を矯正できれば、だんだん思考の歪みは真っすぐになる。不必要にネガティブにならなくなる。しかし、歪みをそのままにしておくと、本当にちょっとのことでも、ネガティブになってしまう癖がつくのだ。思考は癖なのだ。
日記が良いのは、あとで見返せることだ。私は、毎日、1か月前、半年前、1年前~3年前の同じ日の日記を見返している。そうすると、自分が陥りがちな思考の癖が分かる。事実だけではなく、ネガティブになる感情も書いておくと良い。
最悪だ・・と思う時でも、1年前の同じ日には「もっと最悪だ」と思うことが起きていたことに気づいたり、数日後にはハッピーになっていたり、気分というのは変化するものだと分かる。これまで厳密に、7つのコラムの方法で日記をつけていたわけではなかったが、これはとても良い方法なので、今後日記の習慣に追加していきたい。
清水栄司さんは、認知行動療法の権威で、とても良い本を何冊も出している。7つのコラムに関心を持ったら手に取ってほしい。
まとめ
認知行動療法や、論理療法など、とにかく「考える」ことに特化した心理学は私の好みに合っている。とにかく屁理屈が多いタイプだからだ。そして、この手の心理学は合う人合わない人がいることも覚えておきたい。
本当に弱り切っている時(うつ状態)は、考えるだけのパワーもないことが多いので、論理の力でグイグイ押して押していくと、自分をもっと痛めつけてしまう可能性もある。そんな時にはもっと五感を刺激するストレス解消法が良い場合もある。
一度、すっかり落ちて自分の限界を知ってから、そんな風に思うようになった、一時期は論理療法ですべてのネガティブを追い出せると本気で思ってたのだけれど、そんなに甘くなかった。だから、今はけっこうバランスが良くなっていると思う。
関連本
そんなに評判が良くなくて残念だが(涙)、私がkindle本を書き始めた頃にリリースした一冊を紹介したい。
マインドマップを使って、自分の思考の歪み・モヤモヤを解決する「モヤモヤ整理マップ」もおすすめだ。マインドマップが好きな人なら、気分を変えるツールとして使ってもらえるはずだ。
大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq)