お金は稼ぎ方よりも使い方だ!〜「幸せをお金で買う」5つの授業〜
幸せが増すお金の使い方5選
ブリティッシュ・コロンビア大学の心理学者であるエリザベス・ダンの著書『「幸せをお金で買う」5つの授業』が納得の内容だったのでメモ。
ここで推奨しているお金の使い方は
・経験に金を使う
・新しいことに金を使う
・時間を買う
・支払いは先に済ませておく
・他人のためにお金を使う
の5つでして、一つ一つ解説していくと
1.経験に金を使う
ヒトの脳はモノよりも体験のほうが慣れるのが遅いので、幸福感を長引かせることが可能。
長期的にみても、思い出に残る体験をしたほうが、時間とともに記憶が書き換えられていき、結果的には幸せな感覚を長く持てるようになります。
たとえ、その場では嫌な体験だったとしても、時間が過ぎればネタとして価値を持ちます。
経験に金を使うときは、他人と一緒に行えることを選ぶほど幸福度は高いです。
2.新しいことに金を使う
幸福度が減る一番の原因は「慣れ」でして、脳はすぐに新しい環境に順応し、決まったルーチンやくり返しが増えるほど幸せが損なわれてしまうとのこと。
そのため、金を出すなら、できるだけ目新しい体験やモノに支払うのがコツ。
と言っても刺激のレベルとしては、肉生活を魚に変えるとか、飲んでいるものをコーヒーから紅茶に変える程度で十分です。
3.時間を買う
人間は時間に余裕があるほど幸福度が高くなるので、できるだけ手持ちの時間が長くなることに金を使うべき。
ここで大事なのは「自分は時間に余裕を持ってるな〜」と心から感じられること。
たとえばボランティア活動で人のために時間を使うのも余裕感が味わえるよい方法です。
本書では、特にテレビと通勤の時間を減らし、家族や友人と過ごす時間を持つことが強調されております。
ベンツ買うくらいならルンバ買った方がいいってことっすね!
4.支払いは先に済ませておく
人間の脳は、基本的に「支払い」に苦痛をおぼえるらしいです(実際の脳の痛みを感じるエリアが反応する)。
逆に支払いを先に済ませておくと、脳は「無料になった!」と勘違いして幸福感がアップするんだとか。
また、お金を先に払っておくと、後払いよりも最終的な支出額が安くすむ傾向があるので一挙両得とのこと。
5.他人のためにお金を使う
ここで紹介した5つの授業のなかでも、もっとも効果が高いお金の使い方です。
他人のためにお金を使ったほうが、自分のために支払うよりも相当に幸福感が高くなります。
どういう場面で他人にお金を使えばいいかといいますと、要は「自己決定論」にもとづいていればいいとのこと。
自己決定論は、「人間は、以下の3つの欲求が満たされるときに幸せになるよ!」という理論です。
・自立感:自分で好きな物事について決定することができている感覚。
・有能感:自分の能力にあったことができる、自分に合った成長の機会がある。
・関係性:周囲にいる人といい関係を保つことができる。
これは別に裕福な人に限ったことではなく、一般的な所得の人にも当てはまる現象だそうです。
なるほど、だから私は後輩や女性に奢ろうとするのか(笑)。奢ることでお金を「自分から」払う余裕がある「有能さ」と、それをすることでお礼も言ってもらえて「いい関係」が築けますからねえ。
根拠となる実験やエピソードが満載ですし、自分の経験から照らし合わせても納得した一冊でした!