「一周回って子どもになった」
このような人間形成の過程があると、精神科医の泉谷閑示が『普通がいいという病』書いていた。
幼児は夢中になって遊ぶ。その姿は愛らしく、懐かしさや憧憬を感じる人も多いと思う。しかし、幼児は、やがて成人する頃には、あの無邪気さを置き忘れてきてしまう。
なぜなのだろうか?
大人になるということはどういうことなのだろうか?こう考えていくと、大人になることはつまらないことのように思えてしまう。しかし、僕はこう考えてみた。
大人になる過程では、様々な矛盾や不条理、無理解、同調圧力に晒される。そして、その度に傷つく。だから、ある時期からこれらに対する抵抗を放棄し「なぜ?」を封印する。これを世間では「適応」と呼ぶらしい。
この適応に対応できた大人は思考を停止し、そこで人間形成が終わる。上手く対応できず、「こころ」の奥底に「なぜ?」を燻ぶらせる困った大人はウツになる。ウツは人間形成の一つの壁のようなものだ。だが、成長が終わってしまうよりも良いではないか?辛いけど。^^;
こう考えるとウツもまんざら悪くない。ただし、ウツは自分の生きる意味を見失わせ、身を滅ぼさせようとする病であることに違いはない。
だから、死んではいけない。あきらめてはいけないのだ。ここでは月並みな台詞を言おう。止まない雨はないし、どんよりと垂れ下がった雲の上には青空が広がっている。
Make a breakthrough. Don't be afraid. Move forward with your mentalpartner.
突き破れ/恐れるな/前に進もう/僕がついているから
一周回って子どもになった大人は、確信的に遊びだす。子どもの頃の脆さがない。周囲がどうたしなめようと、上辺はそれなりに対応するが、自分を貫く。そこに辿り着くまで僕は君に死ぬことを許さない。一周回って子どもになれ!