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「本当の怒りとは(怒りの鮮度)」
「怒り」はなるべく出さないようにした方がよいと思っている人が多いように思うのですが、あなたはいかがですか?
前回も書きましたが、「怒り」は大脳辺縁系(扁桃体)で発生する心の動きです。しかし、人として当たり前に発生する感情をどのように相手に伝えるかで、昇華されてスッキリとするか、抑圧されて悶々としてしまうかに分かれます。
例えば、「怒り」を爆発させ、相手を攻撃してしまう人で、ある程度の共感性を持ち合わせている人は、その後の気まずさに滅入るでしょうし、「怒り」を抑え込んでしまう自制心の強い人は、「違う、嫌だ」という気持ちを伝えられない自分に嫌気が差してしまうでしょう。
どちらのタイプの人もこんな気持ちになってしまうなら「怒る」ことを封印した方がマシと、感情を抑圧してしまいがちです。でも、これでは感情は昇華されず、腐ってしまいます。そうです。感情には鮮度があります。
精神科医の泉谷閑示さんは、『「普通がいい」という病』(講談社現代新書)で「感情には鮮度がある」(P114)があると言っていて、人間が抱く感情についてわかりやすく解説してくれています。
自分が抱いた感情を相手に素直に伝えるという目的を達するために、私が影響を受けたのが「わたしメッセージ」です。この手段に私が初めて触れたのは『親業』(トマス・ゴードン著)でした。30年も昔のことです。
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