デニス・シュルーダー：ワールドカップ優勝の背後にある情熱とリーダーシップ

笠原彰　とちぎスポーツ医科学センター協力心理相談員　プロメンタルコーチ　作新学院大学教授

2023年9月12日 10:19

9月10日、ワールドカップの決勝戦にて、ドイツ代表とセルビア代表が対戦しました。前半は47-47と互角の戦いでしたが、デニス・シュルーダー選手の活躍で第3クォーターだけで10得点を追加し、強固なディフェンスで失点を10点に抑えました。終盤、相手チームが猛追を見せましたが、シュルーダー選手の見事なプレイで83-77で勝利しました。

この試合では、シュルーダー選手は両チーム中で最も長い33分52秒出場し、28得点を記録しました。大会全体でも、平均出場時間は28.6分、19.1得点、2.0リバウンド、6.1アシストと優れた成績を収め、大会MVPに選ばれました。彼は、優勝の感動を次のように語っています。

「長い道のりでした。10年以上の時間が必要でした。しかし、去年のユーロバスケットでの銅メダル獲得を経て、今回8戦全勝での優勝ができました。この素晴らしいチーム、始動からのすべての練習や試合の挑戦を楽しむ姿勢が、優勝の鍵だったと感じています。これはバスケの歴史の中でも最高の瞬間だと思います。」

シュルーダー選手は大会中、様々な困難や出来事を経験しました。彼は過去の代表選手を批判したことや、試合中の口論などが話題になりましたが、キャプテンとしての役割を果たし、ドイツチームを優勝に導きました。彼は団結力が優勝の理由だと強調しました。

彼は、最後にドイツのバスケットボールが国内でさらに評価されることを願っています。「10年前にはダーク・ノビツキー選手のようなスターがいましたが、その他の選手はあまり知られていませんでした。しかし、今、私たちは世界中で非常に評価されています。ドイツ国内でも、私たちがこの国の代表として戦っていることに敬意を持ってほしいと思っています。」

笠原彰心理学的分析：
シュルーダー選手は、チームの団結力を強調することから、彼がチームプレーの重要性を非常に高く評価していることが伺えます。また、彼の言葉からも、長い間の努力や経験を通じて得られた成果を非常に価値あるものと捉えていることが分かります。彼が過去の選手を批判したり、試合中の口論などもあったことから、彼の熱い情熱やリーダーシップを持っていることも示唆されます。しかし、それにもかかわらず、チームを優勝に導くことができたことは、彼のメンタルの強さや冷静な判断力を持っていることも示しています。

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