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サービス業にストレスは付き物?ストレスの原因とその対処法

お客様と接する接客をともなうサービス業において、「ストレス」は必ずと言っていいほど付いてくるものです。
お客様が感謝している様子を直接感じることが多い反面、お客様と従業員の勘違いやすれ違いにより、それ自体がストレスになってしまいやすい業種でもあります。
本記事では、ストレスを感じやすい人の特徴やどのような場面でストレスを感じるのか、ストレスを感じたときの対処法をご紹介します。

接客をともなうサービス業にストレスは付き物

接客をともなうサービス業は体力とともに精神的な面で大変な業種です。
こちらが問題ない接客をしていたとしても、お客様によっては不愉快に感じてしまい、それがクレームに発展することも。また、常に立った状態のため体力的にも楽ではありません。

身体的ストレス

実際に以下のような調査結果があります。
力仕事としてのイメージが強い土砂運搬業務と比較しても、飲食店勤務者は多くの身体的ストレスを抱えています。

引用参考1

精神的ストレス

「お客様と接することが好き」「誰かの困りごとを手助けすることが生きがい」と感じている人であっても、実はストレスを感じているものです。
なかなか休みも取れず、リラックスできる時間が取れないままでいると、ストレスはどんどん溜まっていきます。
 
誰もが自然と蓄積させているストレス。
このストレスをどのように発散し解消するのかが、今後の仕事や将来に大きく影響することは明白です。
 
今、自分が「ストレスを抱えているのかどうか」を把握するのはもちろんですが、ストレスとなる行為の受け流し方やストレスの発散方法をあらかじめ備えておくことが重要です。

定期的に労働者のストレスレベルを検査するストレスチェック制度において、業種別に高ストレス者と判断された割合を示したデータがあります。

引用参考3

このグラフでも分かるように接客をともなうサービス業は、ストレスを感じている人の割合が高い業種なのです。

ストレスを感じやすい人の特徴

接客をともなうサービス業においてストレスを感じやすい人は一定数います。お客様からのクレームなどにより「仕事を辞めたい」と思う人も少なくないでしょう。人によって仕事の向き不向きはもちろん存在します。

ストレスを感じやすい人の特徴には以下のようなものがあります。
● 感受性が高く、ピュアな人
● マイペースな人
● プライドが高く、自己主張が強い人

接客サービス業では、さまざまな人と接することになります。
価値観の違いや人・物の好き嫌いも違います。また、言葉遣いが違うことも不思議なことではありません。
本来は悪意の無い発言であっても、お客様が発した言葉をネガティブに捉えることでストレスと感じてしまうことはあるでしょう。

ストレッサーの内容

接客サービス業において、ストレスと感じてしまう内容は以下のようなものがあります。

顧客との接客

引用参考2

これらの内容から、勤続年数による差は内容の違いはあまりなく、ストレスを感じる内容が積み重なることで従業員の離職が増えることにも繋がるのではないでしょうか。

顧客期待値や満足度

また、日本の「おもてなし」が世界から注目されているように、デパートや高級ホテルにおける、日本人が提供するサービスについてはそもそも期待値がとても高いといえます。

日本の百貨店は他国の百貨店に比べて販売員の接客態度や技術が飛びぬけて優秀であり、また「顧客を大切にする」という社内教育が徹底されている。顧客とのトラブルが生じた場合においても販売員がその責任を負うことがほとんどであり、百貨店販売員は顧客のニーズ、時にそれがわがままであっても顧客の意添うように努力することが求められている。

引用参考2

ストレスを感じたときの対処法

接客サービス業では、日々同じ作業だけでなくイレギュラー対応も多く、ストレスを感じることが多くあります。
ストレスを定期的に解消できなければ、精神的な部分だけでなく肉体的にも不調を起こしかねません。

しかしながら、デパートに勤務する接客従事者に対する調査では、このような現状が明らかになっています。

引用参考2

ストレスはできるだけ早く対処することで、自分自身への負担を軽減することにもなります。
個人で対処できる、代表的な対処方法をいくつかご紹介します。

  • 相談相手を探す

  • 一人の時間を作る

  • 仕事とプライベートの時間を分ける

普段から交友関係のある友人や家族などに相談し、自分の現状を相談できるようにしましょう。社内の同僚や上司などには言えないことも、職場とは全く関係のない人に話すことでストレスの発散になります。

また、業務中は当たり前に人と接していても、人と多く接すること自体がストレスになっている場合があります。もし、まだ「1人だけの時間」を作ったことがない場合は試してみると良いでしょう。

まとめ

接客をともなうサービス業において、ストレスは必ずと言って良いほど付いてくるものです。
常にお客様と接することとなるため、精神的な負担も他の業種と比較して高い水準となっています。 
飲食店やホテル業に従事する従業員は、接するお客様も常に変化するため、業務でのストレスの軽減を図ることは難しいでしょう。

どのようにして個人レベルで業務のストレスを解消するか、また雇用主側としても、従業員のストレス軽減について組織として考えることが重要になります。


引用参考
[1] 篠原 有貴, 武井 祐子(2020)「職種によるストレスの違いがストレス反応とコーピングに及ぼす影響」岡山心理学会第68回大会発表論文集
[2] 徳田 克己, 水野 智美, 西館 有沙(2008)「百貨店接客従事者のストレスとモンスターカスタマーの存在」日本心理学会第72回大会
[3] 全国労働衛生団体連合会(2021)「全衛連ストレスチェックサービス実施結果報告書


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