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「娘のトリセツ」感想文
読書感想文。
「妻のトリセツ」で有名な黒川伊保子さんの書籍。
ちなみに妻のトリセツはまだ読んでない。(夫に読んでほしい)
本屋でたまたま目に入って手に取ったのだが、とても素敵な内容だったので紹介したい。
この本は、著者の黒川さんが実父との思い出を挟みつつ、父と娘の関係が良好になる方法が記されている。
主に、娘さんがいる父親に向けて書かれた本だが、娘の母親である私が読んでも勉強になるアイディアが盛りだくさんだった。
特に、これはメモしなければ!!と思わずボールペンを手に取って手帳に記した箇所がある。
それは、著者の黒川さんの息子さんが小学校の入学式の日に伝えた言葉。
勉強は何のためにするのか。
「あなたはこれから、いろいろな教科を学ぶことになる。算数、国語、理科、社会・・・そのすべてはこの世の見方を学ぶことなの。いくつもの見方を学校は教えてくれる。やがて、そのうちの一つか二つで、人は世の中を見ていく。数学を選ぶ人もいるし、音楽を選ぶ人もいるでしょう。けど、小さいうちは、どれがその人に合うかわからないから、学校はすべてを教えてくれるの。ものの見方を豊かにすること。勉強はそのためにする。」
私も、小学校に入る時に親からこんな素敵な言葉をプレゼントしてもらいたかった。
小さい頃からずっと勉強しなさい勉強しなさいと言われて育ったが、なんで勉強しなきゃいけないのかもわからなかったし、私は勉強が嫌いだった。
言われて仕方なくやっているものだった。
何のためにするのか、目的やゴールを理解できれば、また違った目線で勉強に向き合えたのではないかと思う。
父と娘の関係が良好になるテクニックよりも、この言葉が私の中にガツンを響いた。
娘が小学校に入るときに、私もこんな言葉をプレゼントしたいな。
また、この本を読んで、自分の父とのあらゆる会話や出来事を思い出した。
私の父は3年前に亡くなっているが、こんなに父のことを思い出したのは久しぶりだった。
高校生の時は父と私の関係は最悪だったが、父が亡くなる間際の関係は悪くなかったと思う。
反抗期の頃はごめんね、あんな酷いことを言ってごめんなさい。あんな態度をとってごめんなさい。最低な娘だった。
高校生の時になぜか2人で夜にバーミヤン行ったね。お父さんが早く帰りたそうにしているのがちょっと寂しかった。
誕生日でもないのに、私のご機嫌取りにマキシムのケーキを買ってきてくれたよね。
お父さんが脳梗塞で倒れてからはいろいろと大変だった。たくさん怒鳴り合ったし、ぶつかった。
途中からお父さんの元気がなくなって、寝たきりになって、
私の年齢がずっと23歳でとまっているのは寂しかったけど、いつも介護施設からの私の帰り道を心配してくれたね。
社会人になって、私は自分のことでいっぱいでたくさんは会いに行けなかった。
でも実は、ツライことや悲しいことがあった時に、お父さんに会いに行ってたんだよ。
心が弱ってる時は、やっぱり家族に会いたくなるものなのかもしれないね。
そんな関係が9年くらい続いたね。
最期はお父さんのこと結構好きだったよ。ありがとう。
きっと私のことでたくさん悩んだよね。
お母さんが亡くなって、1番ツライのはお父さんだったのに支えになれなくってごめんね。
父との思い出を振り返り、ありがとう。ごめんなさい。そんな気持ちがたくさん溢れてきた。
このようなきっかけをくれたこの本に出会うことができてよかった。