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理想のサロン運営に欠かせない ルールの力


お客様も納得!安心して通えるルール作り

ある日、クライアントから相談を受けました。
「常連のお客様が『仕事が忙しいから』と連日、当日キャンセルをしてきて…」 自宅サロンだけど、仕事としてネイルサロン運営しているのに。と悩んでいる様子でした。

私も以前、同じような状況で悩んでいたことがあります。心の中にモヤモヤが溜まり、どう対処したらいいのか分からず困っていました。そんなとき、ある一つの決断をしたことが、サロンにとっても私自身にとっても大きな天気になったのです。


その時のエピソードをお話ししますね。


サロンでの毎日、笑顔があふれ、充実したものとなっていました。リピーターの方も増え、施術のたび「また来ますね!」と声をかけてもらえるのが心の支えでした。しかし、当日のキャンセルや頻繁の予約変更が少しずつ増え、どこか違和感が心に残るようになっていきました。



そんなある日、常連のお客様から「急用ができたから、今日はキャンセルで」と伝えられます。予定をあけて待っていたのに…と思いつつも、「まあ仕方がないか…」と自分に言い聞かせましたが、それが何度も続き、心の中でモヤモヤが積み重なっていきます。



ある日、同じくサロンを経営する友人が「キャンセルポリシーをつくると、きっと楽になるよ」と教えてくれました。とはいえ、「本当に必要だろうか?」と迷う気持ちもありました。でも、心のどこかで必要性を感じていたのも事実です。



何日も考え、その時間他のお客様を入れられたかもしないし、という気持ちもあり、キャンセルポリシーを導入しよう。と決めました。これは、仕事への誇りと、お客様との信頼関係を守り続けるための一歩だと思えたのです。



キャンセルポリシーを導入しましたが、キャンセル料に対する不満や疑問を投げかけられることもありました。しかし、説明をしっかり行うと多くのかたが理解を示し、むしろお詫びと支払方法を尋ねてくれる誠実なお客様が大半でした。


ある日、常連のお客様が大幅に遅刻し、さらにキャンセルが続きました。悩んだ末、ポリシー通りキャンセル料をお願いしたところ、そのお客様は驚きつつも支払ってくださいました。この経験で、自分の時間と労力の価値が正しく理解され、サロンの規律が根づいたのだと感じました。「ルールを守ることは、サロンと誠実な関係を守るために必要なのだ」と実感したのです。



キャンセルポリシーが定着し、キャンセル自体がほとんどなくなりました。

しかしキャンセルは0にはなりません。ゼロではないですが、キャンセル料を払ってでも、「通いたい」とおっしゃってくださるお客様も多かったのです。



教育関係のお仕事をされていたお客様


職場からサロンまでの道のりは、電車ですと駅に向かうまでが遠いのと、乗換がスムーズにいかないとタクシーの方が早いため、いつもタクシーで来られ、当店をご利用くださっていました。

生徒さんとのコミニュケーションを大切にされている方なので、授業後、生徒さんの相談に乗るときがあるとのこと。これから日本を背負っていく若者、その子の未来のためにも相談に答えたいと、自分のことは後回しにされるお客様。そんな想いを持ったお客様が私は大好きでした。

そのお客様は何度当日キャンセルしたか分からないくらい(笑)
「確実に来られるお休みの日のご予約はいかがでしょうか?」と提案をしたこともあります。しかし、お休みの日は別で請け負っているセミナーなどがメインで休みはほとんどないとのことでした。

キャンセル連絡の時は

「いつも、ギリギリのご連絡で本当に本当にすみません。お店に通いたいので、キャンセル料を払わせてください!」と。

また別の方は、お客様の方からは「どこにキャンセル料をお支払いすればよろしいですか?」と、そんなお客様もいらっしゃいました。



キャンセルポリシーを設定してから、サロンの時間は安定し、心の負担も軽くなり、大切な施術に集中できるようになったのです。また、お客様との信頼関係がさらに深まり、「このポリシーがサロンとお客様を守っている」と実感しました。



キャンセルポリシーがサロンの一部として自然に根づいたころ、以前と同じく笑顔にあふれた日常が戻っていることに気づきました。「しっかりしたサロン」と感じてもらえ、お客様も安心して施術を受けてくださっています。



この経験で、サロンがどうあるべきか、自分が大切にしたい価値観がさらに明確になりました。独自のルールを設けることで、時間を大切にし、信頼できるお客様と向き合う喜びを再確認。キャンセルポリシーの導入により、サロンはより強く、理想の形に近づいたのです。


こうして、本来あるべき「サロンの姿」を取り戻し、信頼関係を大切にする新しい日常へと変わっていきました。



あとがき
路面店サロンでない限り、飛び込みでその時間に予約が入ることはほとんどありませんよね。キャンセルされるということは、お客様にとってネイルの優先順が低いということ。

もちろん、急な事情や、やむを得ない理由でのキャンセルもありますが、そうした時には、お客様が「申し訳ない」という気持ちを伝えてくれると、こちらも心が軽くなるものです。

しかし、だんだんとその気持ちが薄れ
「連絡しているのだから別にいいでしょ。」
と当然のような態度を取られてしまうとモヤモヤが加速しますよね。


「その時間枠を空けておく」というのはサロン側にとっても大切な準備です。一度確保された時間は、他のお客様にお渡しすることも難しくなります。そこで、キャンセルポリシーは単なる「ルール」というだけでなく、双方が時間を大切にするためのルールであり、信頼関係を築くために重要な役割を果たすのです。

キャンセルポリシーを設けることで、お客様に「その時間は特別なものであり、他の人が簡単には予約できないもの」という意識が生まれます。


人の振り見て我が振り直せ

自分が逆の立場になった時、「同じことをしていないか?」お店に敬意を払うことを忘れずにしたいですよね。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

キャンセル料金の決め方については下記の記事をご覧ください。


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