ラポール形成の為の9つの方法
ラポールの説明と重要性は前回のノートで書いたのでラポールがよく分からない方は前回の記事をご覧下さい。
では早速ラポール形成のテクニックを紹介していきます。
①ミラーリング
ミラーリングとは、相手のしぐさや姿勢を鏡に映しているように真似るテクニックです。
人は自分と同じような仕草や表情を行う相手に好感や親近感を抱きます。
例えばお客様が笑ったら笑い返す事ですね。
詳しくは『ミラー効果とメンズエステ』という記事も書いたのでよかったら見てみて下さい。
②ペーシング
ペーシングとは、相手の話し方や、呼吸、感情、考え方、信念など、目には見えない事を合わせる事です。
ミラーリングは目に見えるもの。
ペーシングは目に見えないもの。
目には見えない分、難易度は高くなります。
話し方を合わせるとは、テンポ、声量、トーンなどを合わせる事です。
メンズエステでも会話する機会は多くあるのでペーシングを使ってラポール形成を目指しましょう。
③バックトラッキング
バックトラッキングとは、いわゆるオウム返しのことです。相手の言ったことを自分も改めて言うことで、相手の話を聞いていて、受け止めていることを伝えることができます。特に相手が聞いてほしい話をしている時に上手く使えば、より効果的です。
少し言葉を変えて自然に言い返す
例えばお客様が
「最近仕事が忙しくて疲れてるんだよね〜」
と言われたら、
「お仕事忙しいんですね〜、お休み取れてますか?」
みたいな感じにすると会話に発展性も期待できます。
④キャリブレーション
キャリブレーションとは、相手の心理状態を言葉以外のサインで認識(察知)するテクニックです。言葉以外のサインとしては姿勢、呼吸、表情、声のトーンなどがあります。
メンズエステでは、痛い、痒い、寒い、暑い、など。
特に、メンエスに慣れてなかったり、控えめなお客様は、言葉に出さず我慢する事もあるので気付いてあげられると喜ばれ信頼が増えるでしょう。
メンズエステでは、施術中にお客様が些細な反応を示す事が多く、キャリブレーションを使って相手の状況を察知できると早期ラポール形成ができます。
まずはお客様をしっかりと観察してみましょう。
⑤ネームコーリング
ネームコーリング効果とは、名前を呼ばれるだけで、その相手に対して親近感を覚えるという心理効果です。
詳しくは前に書いた記事をご覧ください
⑥承認
人は、自分の事を誰かに分かってほしい、存在を認められ、受け入れてもらいたいと思っています。認められてないと無視されていると感じ孤独を感じます。
お客様を名前で呼んだり(ネームコーリング)、お客様の言葉を繰り返したり(バックトラッキング)、挨拶をしたり、身体の状態を伺ったりすることなどで、相手の存在を認める事を承認といいます。
例
お客様
「今日は肩がいつもより凝ってる気がするんだよね」
セラピスト
「本当ですね〇〇さん、いつもより硬く感じます。何かされたのですか?」
⑦傾聴
「聞く」は音を耳で感じるだけですが、「聴く」は聞いた内容を理解してそれに応じる事をいいます。自分が聞きたい事だけでなく相手の言いたい事を、しっかり耳を傾けてその背後にある相手の気持ちを、理解するように聴きましょう。
適切な相槌や、質問をする事で、積極的に、聴いているということがお客様にも伝わります。
また、知ったかぶりは会話を広げる事が出来ず、もしバレたら信用を落とします。知らない話題が出たら、聞き役に回りお客様が話しやすい質問や相槌をしましょう。
例1
お客様
「旅行で疲れちゃって」
セラピスト
「いいですね、どちらに行かれたのですか?」
例2(もしも知らない話題を出されたら)
お客様
「この前〇〇という映画を見たんだけど面白かったよ」
セラピスト
「そうなんですね、どんなストーリーなんですか?どういうところが面白いんですか?」
⑧共感
お客様の感情を、理解して共に感じ、お客様が、体験している事が自分の体験であるかのように感じられることを共感といいます。
共感するには相手と同じ立場になって感じる事が重要です。客観的ではなくお客様に感情移入して、お客様がどう感じているのかをそのまま感じることも必要です。
ただ、ネガティブな感情はお互いどんどん暗くなってしまうので、冷静さも残す事も大切です。
例
お客様
「最近腰が痛くてやる気が出ないんだよね」
セラピストA
「そうですよね、身体に不調があると気持ちにも悪影響出ますよね」
セラピストB
「それは辛いですね。じゃあ少しでも良くなるように頑張りますね。元気出してください」
⑨自己開示
お客様にとってセラピストは遠い存在ではなくて、なんでも相談できる近い存在でなくてはなりません。
人は自分と似たところがある人に親近感や安心感を感じます。お客様がセラピストの事を何も知らないと壁ができてしまいます。
全てをさらけ出す必要は無いですが、共通点や、自分の体験や感情などを、お客様に伝える事で、親近感を感じてもらいやすくなります。
ちょっとした笑える失敗談なんかは場が和むし親近感を得られやすくなるのでいくつか用意しておくといいでしょう。
また、人にはお返ししたくなるという返報性の原理があります。セラピスト側が先に自己開示をする事でお客様に自己開示の返報性が働き、お客様の方も自己開示してくれて親密な関係になれます。
例
お客様
「遅れてごめんねー、道に迷っちゃって」
セラピスト
「ここの場所分かりにくいですよねー。私、実は方向音痴で、ここの面接来るときに10分で行けるのに20分以上かかってしまったんですよ笑」
まとめ
ラポールの形成方法を9つ紹介させて頂きましたが、いかがだったでしょうか?
内容に漏れが無いようにする為、重複するところもありますがご了承下さい。
前回のノートでも書きましたが、リピート指名にはラポール(信頼関係)は必要不可欠です。
お客様を観察してみる所から始めてみて、9つのテクニックで気になったものや使えそうなものから試してみるといいと思います。