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中国留学1/4
先日無事一学期が終わり、さすがに2年という時間はボリュームがあるなあと思いつつ、でももう1/4が過ぎたのかあ、という感慨にも浸っています。
今年は後半の留学開始に関する印象が強すぎるので、まずはここまでの振り返りをしてから、新年の目標などを考えていくことにしました。
簡単な総括
簡単に総括すると、8月の語学学校の時期に中国社会で生きることの洗礼を受け、9月からルームメイトとの共同生活開始、怒涛の数学地獄、10月くらいから体調不良に苦しみ、11月ごろには寒さと乾燥に悩まされ、12月は勉強以外のことを思い出すのが難しいという感じで、常に何かと戦っているような毎日でした。
まず出てくる感想としては、自分が新しい生活に適応するのにこんなにも時間がかかるとは思わなかったということです。
適応に時間がかかった要因
その要因の一つには、まず社会人2年間に、社会人としての生き方に頑張って適応しすぎて、それがなかなか抜けなかったということがあると思います。
社会人をやっていると、毎日職場に行く時間が決まっていて、仕事は自然にわいてきて、ひたすらそれをこなせばいい。それから家に帰り、残ったわずかな時間が、やらなければいけないことや、やりたいことをやる時間に充てられます。そういう毎日では良くも悪くも、かなり受け身でいることになる。
だから、やるべきこともやりたいこともたくさんあるけど、時間やエネルギーの使い方を一から考えなきゃいけないという留学生の身分になったとき、どう動いたらいいのかが全然わからなくなっていました。
自分本位で頭を動かし、一日のプランを組むことの難しさよ。動けば知り合いは増えるかもしれない、動けば面白い経験ができるかもしれない。でも休みたい自分もいる。一つ一つの選択に責任を持ちつつ、それを全てこなしていくのは大変でした。
それから、単純に学部の時の交換留学のときの印象が強すぎた。同じような心持ちで渡航したら、自分はその間に老けてたし、自分にとっての留学の位置づけもその時とは全然違っていたというのがあると思います。
まず8月の語学学校は学生の年齢が若くて、自分の弟と同じくらいの年の大学生と机を並べて勉強するのに違和感がありすぎて、ワタワタしてた。土日にテーマパークにみんなで遊びに行こうという誘いにも、「いや…若過ぎだろ…私はやめとこ」みたいな気持ちになることが多かったです。向こうはこれっぽっちも気にしてないのに。大学院に入ってからも、周りの学生は自分より3個くらいは若かったし、謎の距離をとってしまった。
せっかく無料で若返った気持ちになれる機会をみすみす逃したのは、もったいなかったと思う。
あとはほかの人とただ同じ時間を共有することをあんまり楽しもうとできなかった気がします。たとえばクラスメイトから、今日飲みに行くんだけど来ない?という誘いがあったとして、指定された場所遠いし面倒だからいいや、みたいな感じで、自分にとってめちゃくちゃ都合の良い誘いでない限り、とことん断ってしまっていました。
昔はもっとフットワーク軽かったのに、今は自分の時間を大切にすることで精一杯で、全然柔軟性がなかった。
それはひとえに、ここ数年で、自分の安住できる居場所が日本にできすぎてしまっていたということでもあると思います。だけどたぶん、日本での居場所に固執しているだけでは、2年間は長すぎる。せっかくなら北京にも居場所をいくつかつくりたい。そう思って、12月は少しずつだけど新しい出会いの機会に足を運んだりもし始めていました。
次学期の目標
次の学期は、やっと中国生活も一通り慣れてきたということで、もう少しアクティブに行動して、自分が楽しいと思える瞬間を増やしたい。行動範囲も、寮と大学の往復から、もう少しいろんなところに足を運ぶようにしたい。
数学もしんどかったけど、やっと少しずつ基本をおさえてきました。数学の世界は果てしなく深いけど、経済学を学ぶ人間としては、数学も言語と同じくあくまで「ツール」なのだと。数学自体を目的にしなくてよいと思うと、多少気楽になれてきた。だからこそ、もう少し、マクロな目線を持って経済学をやりたい。
さらに、幸い、日本人のビザが解禁となり、この春や今度の夏に中国に遊びに行く、と言ってくれている友人がすでに何人かいます!嬉しいなあ。その時にバッチリガイドできるよう、中国力とサバイバル力の一層の向上に努めたいと思います!
中国に来て、家族、友達との絆など、なんてありがたいものだったんだろうと痛感しました。遠くに自分の身を案じてくれている人、互いの成長を糧にできる人がいることが、一人きりで大きな都市で暮らす身には、どれほどありがたかったことか!だから、その人たちとのつながりも意識的に保てるよう、感謝を忘れずに生きていきたいです。
今、中国について思うこと
客観的に中国という環境について考えてみて思うのは、この環境は、私個人にはまあまあ合っているのではないかということです。
他の人が公共の場で何かをしていても特に気にしないところ、自分の主張があるならはっきり言うところ、道行く人に適当に話しかけても大丈夫なところ、愛想笑いを振りまかないかわりに、親しくなった人のことはとことん大切にするところ。すごく好きです。
それに、中国のさまざまな手続きの複雑さなどに苦しめられつつも、一つ一つを理解してなんとなく乗り越えられたときの感動はその分大きく、サバイバル精神を多少持っている私には割と向いている、いつまでも飽きない国だなあとも思います。
一方で、おいしいパンがなかなかないところ、家賃が高すぎてルームシェアをしなければならないところ、料理の油が多いところ、食べ物のあたりはずれが大きすぎること、広すぎて出かけるのが大変なところ、乾燥が激しいことなど、いつまでたっても慣れないことはいくらでもあります。
だけど思うんです。私は北京にいる。この、人の波と車の列と躍動と規律の街に生きてる。それはやはり長年の夢だったし、あとから振り返ったら本当にかけがえのない2年になるという確信はあります。
だからやはり心身の健康を第一に、自分の好きな自分で、日々を大切に生きていきたいと思います!