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カサンドラ症候群と不安型愛着障害
今年の初めから不眠症になった。
不眠症になって約1年。
最初は恐ろしかった睡眠薬も、今はもう歯磨きと同じくらいの習慣と化した。
ずっと、生きづらさを抱えていた。
いや、大人になるまでは、それにすら気づいていなかった。
だが、『私の人生はいつもうまくいかない』という漠然とした思いはずっとあった。
あるいは、『自分はなんてちっぽけな人間なんだろう』という自責の念。
訳もなく、息苦しい毎日。
これは本当の自分ではないという感覚。
そういったもの達に囲まれて育った。
大きな歪みが現れたのは、子供が生まれてからだ。
まず、あれだけ中の良かった母親との関係が悪くなった。
そのことは、ここに詳しく書いているので、できることならそこを参照して欲しい。
母との関係に悩み、カウンセリングを受け、物理的に距離を置いたことによって、母との関係は一旦落ち着いたように見えた。
すると、今度は旦那とうまくいかなくなってきた。
(とはいえすぐにというわけではなく、夫の転職など色んな要素が重なった上で)
特に今年に入ってからは悪化する一方で、ついに私に鬱のような症状が出始めた。
まずは前述したように不眠が始まり、
慢性的なだるさ、頭痛、腹痛、
そして夫と2人でいる時や、就寝前の動悸。
何をするにも気力がない、いわゆる抑うつ症状のようなもの。
夫とも言い合いすらしたくなくなり、顔も見たくないという状態にまで悪化。
家に帰りたくない。帰るのが怖い。
そんな時、たまたま見つけたのが、タイトルにもあるとおり『カサンドラ症候群』という単語だ。
詳しくはこちらを参照して欲しいが、端的に言うと
パートナーに自閉症スペクトラムの傾向がある人が心身ともに不調をきたすこと、を指す。
これを発見した時、比喩でなく、目の前の濃い霧がサァーッと晴れていくような気がした。
これだ。むしろこれでしかない。
夫は言われたことはできるが、言われたことしかしない。
普通の人が持ち合わせて当然の気遣いもほとんどない。
こちらの話の意図もうまく伝わらない。
話すことが極端に苦手なので話し合いにならない。
何度同じことを言っても意図が分かっていないので何度も同じ過ちを繰り返す。
人と協力するという概念がそもそもない。
等々。。。。
自閉症スペクトラム特有のこだわりの部分は少ないものの、
かなり当てはまっていた。
多分、一緒に暮らしていない人には分かりづらいと思うのでいくつか例を挙げるとすれば
・真剣な話し合いをしているのに何も言わずに途中で離席する
(耳では聞こえているので、彼にとっては『聞いている』の範疇に入る)
・私のこと大切に思ってる?と聞いても『うーん…』と腕を組んで俯く
(それが世間一般ではNOの意味に取られることが分からず、『ただどう言っていいか分からなかっただけ』らしい)
・基本的に、サプライズや自ら相手を喜ばせる行動は皆無。
妻の誕生日にケーキを買うなんてことも思いつきもしない
(ただ、『この日は私の誕生日だからケーキを買ってきてね』と言われればできる。
その時の妻の虚しさったらない…本当に…)
・日々のルーティン家事ならできるが、頭を使って考えなければならないこと(例えば子どものもろもろのことなど)はできない。
・自分の意見や考えを言葉にすることが苦手(というかむしろ意見も考えも無いように見える)なため、話し合いでは黙り込むことしかせず、話し合いにならない。
とまぁ、挙げればキリがないのだが、いわゆる『人の気持ち』というやつが全くもって分からないのである。
自分の言動が相手にどう受け止められるか、という視点が欠落しているのである。
そして、彼のこの特性は社会では特に取るに足りないものとして扱われる。
よくいる『空気は読めないけど憎めないやつ』として社会には案外すんなり受け入れられることがほとんどなのである。
カサンドラの悲劇はここにある。
家庭内がどんなに苦しくても、周囲に理解されないのだ。
むしろ『優しくて言うことを聞いてくれる良い旦那さん』として、
この毎日が地獄のような苦しみは『贅沢な悩み』として扱われる。
そして前述したように、基本的には優しいし、話し合いの際も結局はこちらがコンコンと一方的に非難する形になるため
それについての罪悪感が伴うのも辛いところである。
八方塞がさりなのだ。
気持ちを分かってもらいたいのに分かってもらえるはずのパートナーには理解してもらえず、
大切にもしてもらえず、どれだけ言葉を尽くしてこちらの考えを言おうとも伝わらず、
現状は何も変わらず。
1人で悩み、悲しみ、怒り、反省し、
それでも1人で道を切り開いて行くしかない。
1人で戦うことに疲れた時、手を差し伸べてくれるはずの夫が、ただ側で黙って立っている。
これまではどうにか自分を奮い立たせて立ち上がってきたが、
とうとう、立ち上がれなくなってしまった。
それが、今年の11月のことだ。
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