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ia19200102
読書はやっぱり油断ならない
食ジャンルとでも言うべきだろうか、こんな物を食べましたみたいな内容が詰まった本が好きである。
このジャンルの本の大体の内容が、○○を食べたって切り口で、最愛の恋人が不慮の事故で突然死んだり、遭難して閉じ込められた場所で何故か連続殺人が起こってしまわないから安心して読める。
ただ、空腹時に読むとよりお腹が空いて辛いけど、食ジャンルに対して特筆すべき事はそれくらいの呑気な分野である。
いつも通り食の情報を取り込むつもりで読んだ本の話をさせてほしい。
読んだのはこれ。
旨いものはうまい。書いた人は麻生太郎さんの親戚の吉田健一さん。
私には政治の事は、よくわからないが麻生太郎さんは地元の有名人でセレブで、そんなセレブの親戚であるこれまたセレブが、私の生まれるずっと前にどんな物を食していたか読んでみたくなった。
今も昔も庶民の食べられない物を、食べられる人は珍しがる事もなくアッサリと食べていたんだなぁと感心しつつ読んでいたら
英国人には、自分の終わりを知ってそれを迎えるという風な一面があって、英国人の老人の多くが男女とも美しいのはその為かとも考えられる。
の一文を発見。
著者は明治生まれである。そんな昔の人が、見聞きしたイギリス人の死生観にドキッとさせられた。
私はこれまで死を迎えるって考え方をしていなかったが、いつか唐突にやって来る一番不幸な日ではなく、それを受け入れて迎える日って気持ちで暮らす考え方は良いなと思った。
美味しい物を食べた話を期待して読んだが、良い意味で裏切られた。こーゆーのがあるから読書はやっぱり油断ならない。
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