【決算】VISION2030達成に向け新戦略で邁進します|メンバーズのIR note
VISION2030の達成に向けて前進するメンバーズの新戦略を、2022年10月末に発表した決算を踏まえて解説します。
2023年3月期第2四半期の決算を10月31日に発表しました。
当上半期においては、売上収益は主にPGT事業における製販分離の営業活動の成果等により堅調に拡大したものの、営業利益は減益・期初計画未達となりました。しかしながら課題は明確になっており、当上半期までに得た成果をいかし、解決策を講じていきます。
今回のnoteでは、決算発表後のIRミーティングやお問い合わせ等でいただいた質問と回答をまとめました。ぜひ、中長期的なメンバーズの戦略をご理解いただけると幸いです。
参考までに、当社の事業内容を記載します。
※前年同期比は2022年3月期上半期との比較、前期(末)比は2022年3月期(末)との比較です。
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Q1.2023年3月期の通期業績予想を修正しなかった理由を教えてください。またVISION2030の目標は見直さないのでしょうか。
- 新たな戦略を遂行することで通期業績予想は達成可能であると考えており、VISION2030の目標も変更せず、引き続き実現を目指します。
当上半期においては、新卒社員を含むデジタルクリエイターの増加率に対し、EMC事業の営業活動における新規顧客及び案件の獲得が遅れたため、連結営業利益は上半期予想を下回りました。
しかしながら、当社はVISION2030において「日本中のクリエイターの力で、気候変動・人口減少を中心とした社会課題解決へ貢献し、持続可能社会への変革をリードする」ことを掲げ、その実現に向け社員数1万名、営業利益100億円を目標値とした成長にこだわり、これを見据え、新卒・中途社員の積極採用および育成、営業活動への投資を継続していきます。
当下半期については、営業体制の抜本的な見直しを行うことにより新規案件開拓を推進します。デジタルクリエイターの採用は好調なため、これらの施策を実行することで通期業績予想は達成可能と考えています。
Q2.2023年3月期上半期の営業利益が前年同期比減益となった理由を教えてください。
- 人材採用・育成に積極的に先行投資を行う一方、新規案件が不足したことによりデジタルクリエイターの稼働率が低下したためです。
当社はVISION2030の目標に対し売上収益は年平均25%の成長を目指しており、その実現に向けて新卒採用を中心として、積極的に人材を採用しています。
2022年4月には484名の新卒社員が入社し、当上半期のデジタルクリエイター数(連結)は前期末比27%増加と売上成長以上のペースで拡大しました。
新卒社員は例年、研修が終了した6月〜8月(今期は7月)に稼働を開始するため、第2四半期は一時的に稼働率が低下する傾向があります。このことに加え、当上半期はEMC事業の新規案件が不足した影響により売上収益が想定を下回り、グループ全体の営業利益は減益となりました。これに対し、営業体制を見直すことで新規案件の獲得を図ります。
なお、一部不採算案件が発生しましたが影響額は軽微であり、今第2四半期中に収束しております。
Q3.営業体制をどのように見直されたのでしょうか。
- PGT事業で奏功した製販分離の営業体制を全社で展開することにより、新規案件開拓を推進します。
これまでEMC事業では、クリエイター(製)が営業活動(販)も行うことで、新規顧客獲得・案件の拡大を図ってきました。製販一体営業の良い点は、質の高い企画提案書のオーダーメイド作成が可能なことです。しかし、顧客との業務が増えるにつれ新規案件の獲得が遅れてしまうという課題がありました。
それに対してPGT事業では、2年ほど前まで人材派遣の業態が中心であったことから製販分離の営業体制が構築されていました。
製販分離営業では、クリエイターは自身の業務に集中し、営業部門が新規顧客開拓や既存顧客の案件開拓に注力することができます。製販分離営業が奏功したことで、PGT事業の売上収益は前年同期比38%増と高成長を遂げました。
今後はPGT事業で培った営業ノウハウをグループ全体で展開することにより、新規案件獲得を強力に推進します。
Q4.景気悪化や世界情勢の変化による顧客のデジタル投資の減退など、市況に変化はありませんか。
- ほとんどないと考えています。顧客である大手企業やネット・テック系ベンチャー企業にとってデジタル投資の優先順位は高く、中長期的にも需要は引き続き旺盛だと認識してます。
その中でも高付加価値領域であるWebサイト制作やデジタルマーケティングの運用支援以外の領域(Web運用以外と呼んでいます)の重要性が高まっています。
その領域を拡大するため、デジタルクリエイターの専門スキル開発の強化と、専門特化型カンパニーの拡大を成長戦略の1つに掲げています。
専門特化型カンパニーとは、データ分析やUXデザインなどの専門スキルを持ったクリエイターを提供する社内カンパニーで、前回記事でご紹介した「メンバーズ AI Reach カンパニー」もその1社です。
Web運用支援を中心とする主要カンパニーと比べ、クリエイターの一人あたり付加価値売上高(単価と稼働率が影響する指標)が高く推移しています。若手クリエイターの専門スキルを強化し、より専門性の高い案件に従事することでクリエイターの単価を高めたいと考えています。
加えて、新しい技術領域でも顧客の需要に応えられるよう、専門特化型カンパニーの数を将来的には30社〜50社に増やし専門性の幅を広げていきます。
編集後記
現在当社が進めている戦略は「VISION2030」で掲げた目標達成に向け、いずれ実施しなければならなかったことであり、一時的な対策ではありません。大規模採用を継続しながら、利益を出すことのできる営業体制や採用・育成のモデルを構築し、2030年に向けて邁進いたします。
決算説明会の書き起こし記事もありますので、そちらもご覧ください。今後ともメンバーズをよろしくお願いいたします。
今回の記事のほか、決算後のQ&A等をご紹介する記事は『メンバーズの決算を知る』マガジンにも揃えております。ぜひ併せてご覧ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
(担当:中島)