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僕らはブルーアーカイブ最終編をゲームの外側からも楽しんでいた
はじめに
ブルーアーカイブ最終編発表から今日までの2か月にわたる怒涛の更新とても楽しかったです。
関わったクリエイター様お疲れさまでした。
素晴らしい作品をありがとうございます。
===最終編4章までのネタバレを含むのでクッション===
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===ネタバレクッションここまで===
天童アリスと小さなロボット
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公式のブルーアーカイブyoutubeチャンネルには各種PVが公開されています。
上記の小さなロボットを指でつつきながら寂しげに見つめる生徒のスチル(一枚絵のこと)ですが、天真爛漫なアリスの別の一面を現したイメージ映像的なものと長い間思われていました。
2年後の2022年11月22日、時計仕掛けの花のパヴァーヌ2章公開前の告知PVでもこのスチルは再度登場します。
どういう媒体で公開するにせよコンテンツ消費速度に比べ開発期間は膨大になりがちで、プレイヤーが早く次を読みたいという気持ちにはなかなか答えることはできません。
なのでずっと追ってるプレイヤーは同じPVを何度も見たり、お気に入りのシーンを他のプレイヤーと語ったりして熱い気持ちをつなごうとします。
何度も見返したPVに登場するこの小さなロボット、頭の片隅に残る寂しげな表情、初登場から実に2年半の後に本当の意味を知ることとなります。
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アリスが自身の中に眠るもう一人の人格であるケイとのお別れのシーンの直後、意味ありげに数秒だけ映るこのロボットは殆どのプレイヤーはもしかしてと思ったはず。
せっかくわかりあえたのにすぐにお別れなんて寂しいじゃありませんか、これがケイだったら良いな、いつか再会できるといいなと言う淡い願望も含まれていたと思います。
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そんな中、アリスがプレイヤーの気持ちを代弁してくれます。
多分だとか、思いますだとか、少し確信が持てない様子ですが「そうだったらいいな」と言う気持ちがここに表れています。
そんな話をしてる中でモモイのゲーム機に送られてきたkei.savと言う意味ありげな、ケイとも読めるデータ。
そのデータを解析のスペシャリストである特異現象操作部部長のヒマリの元へ持っていきますが、専門家が見ても何なのかわからないほど小さなデータだったと言い、わからないなりにとても素敵な提案をします。
ヒマリによってストラップ付USBメモリと化したロボット人形、中には先ほどのkei.savが込められます。
物語で一度失われたキャラクターが復活するというのは昔からご都合主義と言われてきました。
ですがブルアカと言うゲームはもれなく全ての生徒が救われる物語です。
ケイの苦しみや優しさを見せられて復活を願うプレイヤーは少なくありません。
執筆時点ではこの先の話は公開されていませんが、可能性が残されているというのは夢のある話です。
期待を飛び越えてきたKAITEN FX Mk.∞
2023年1月22日、丸一日をかけたブルアカ二周年イベントがあり、その中のyoutube同時配信の公開収録ステージ内で突如公開された4thPVは、出演者も会場の人たちと一緒に初見で挑み大いに沸きあがりました。
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序盤から畳みかけるようなBGMと目を離せぬ場面の切り替わりにくぎ付けとなるこのPVです。「4thPVを見てゲームを始めた」とクリエイター冥利に尽きる言葉もちらほら見かけますし、制作側でもなくても同じもので語れる人が増えるのはプレイヤーとしてもうれしいことですね。
完成度が高いと好評のこのPVですが、流石にPVを超えたものは提供されないだろうと誰しもが思っていました。
日曜日の朝、ちょうどこの時間帯はSNSの実況好きの人たちがテレビ朝日で放映されている暴太郎戦隊ドンブラザーズの実況で沸いていました。
戦隊モノ花形である巨大ロボットが出なかったこの回と時を同じくして、ブルアカのレイド戦(複数プレイヤーで協力して一つの敵を倒すこと)で最後のボスが倒されます。
レイド戦で残りHPが1%を切ったころから待機していたプレイヤーはその瞬間に決戦の入場ボタンを押します。
1戦目のHPが250万に対して、2戦目のHPはなんと8000万!?
おそらく並大抵の構成では勝てないとガチ勢(難しいゲームの攻略に情熱を燃やす人たち)は意気込んで挑みました。
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!!??
突然始まる気合の入った巨大ロボットvs巨大怪獣のムービー、敵役のフランシスが言ってたジャンル解体ってこういう事!?
透き通る世界観で送る学園RPGどこ……?
困惑するプレイヤーたち、しかしムービーが終わり見慣れない戦闘画面を見て理解します。
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そう、ジャンルなんて関係ない、面白ければ、かっこよければいいんだ。
育て上げた生徒たちでは到底倒せそうにない微々たるダメージ、それを易々と超えていくカイテンジャーロボ。
次第にペロロジラを倒すことよりも、カイテンジャーの応援に熱が入っていきます。
カイテンジャーがんばえー!
途中ピンチになるも立ち位置が変わり、拾いなおした必殺剣で最後にはペロロジラに勝利します。
優勢・劣勢・逆転という戦闘の流れを完全に意識した構成や元ネタが分かるような小ネタなど、日曜日の戦隊モノ実況勢からも評価が高く、もしかしたら開発者側に戦隊モノ好きが居るのかもという話もされました。
物語を楽しむため、その日SNSから逃げた
あまねく奇跡の始発点編の最後のアップデートから3日後の3月11日、レイド戦の進行によりこの物語は感動のフィナーレを迎えます。
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今の時代はSNSと言う誰もが少ない文字数で自由に発信できるものがあります。
別に映画館の入り口で大声で話してるわけでもありません、ウキウキで買ってきた新刊を読んでる横で先の展開を告げてるわけでもありません。
ですがどうしても物理的距離を超えて人の言葉を目にしてしまうSNSではうっかりネタバレを踏んでしまうことは多々あります。
今の時代はネタバレを避ける意味でも危ない日にはSNSは避けよと言うのが常識となりつつあります。
皆が待ちに待った物語です。
当然SNSにはネタバレを含んだ感想やファンアートで埋め尽くされます。
全ての発言にタイトルが表記されてるわけではないので、ミュートワードなどで避けることもできません。
ここは危険だと思った人々は物語をすべて読むまでSNSを封印しました。
ゲームシナリオとしての脱出シーケンス
感動のフィナーレのシーンから少し遡り、ブルアカと言うゲームを語るのに外せないクライマックスシーンがあります。
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このシーンはビジュアルノベルとSDモデルによる戦闘シーンを交互に行き来して進めることなりますが、ビジュアルノベルのシーンで本来不要であるはずの脱出シーケンスの残り回数が表示されます。
これらはビジュアルノベルとして文章で説明すればいいことです。
ですがあえてこういう形での表示をしたことで一部のプレイヤーは勘づき始めます。次第に減っていく残り回数、もし自分がプレイヤーとして、もし自分が物語の先生だとして、この状況で取るであろう選択肢に。
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多くのプレイヤーが試したと思います。
そうです、自分が助けてきた生徒とは別にもう一人、泣いて悲しんでいる生徒が巨体を挟んで向こう側に居るのです。
しかし試してみるものの、システムとして選択できる様子がありません。
よく顔を知る生徒を一人ずつ、順番に脱出させて行きます。
そして最後の一人が脱出し終え、最後に先生の分を残した状態で、巨体のボスが口を開きます。
その言葉こそが、本当の最後の一人を脱出させるのに必要な決心でした。
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それによってようやく、一度は敵対した別世界のシロコを選択できるようになります。
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全てのクリエイターに感謝を
全ての感想は誰かのネタバレになりますが、同時に関わったクリエイターへの最大の感謝ともなります。
時を同じくしてクリエイターの方々も物語のフィナーレに合わせて続々と感謝を表明してました。
Twitterの仕組みであるRT(リツイート、人の発言を別の人に回覧させる機能)によって、様々なクリエイターが関わっていた事を知ることとなります。
皆さんがいらっしゃったので、 一緒に話を作っていくことができました。 感謝いたします.
— isakusan (@isakusan1) March 11, 2023
여러분들이 계셨기에 함께 이야기를 만들어 나갈 수 있었습니다. 감사드립니다. pic.twitter.com/3GL6YZhFhe
ブルアカの立役者の内の一人、ストーリー原作者であるisakusanの発言です。
その他にも音楽や絵、3Dモデルなど多数の方々がこの素晴らしいブルアカと言うゲームに関わっています。
星の数ほどのソーシャルゲームが生まれては誰にも知られずに消えている中で、ここまで多くの人に愛される作品となったのは奇跡なのだと思います。
今一度、関わった人すべてに感謝をします。