#34 発達障害の息子の「世界の見方」をアンパンマン図鑑で体感
MelonPapaです。発達障害の4歳の息子との生活を通して感じたことや見聞きしたことを発信しています。(自己紹介はこちら)
今回は息子が大好きなアンパンマン図鑑を一緒に見ている時に、息子のものの見方を体感したことについて書きます。
息子の大好きなアンパンマン図鑑
2歳頃から息子はアンパンマンが大好きで、歯磨きの時にも欠かさず録画したアニメを見ているほどです。このアンパンマン好きを加速させたのが、アンパンマン図鑑です。
100ページぐらいの大作で、アニメや映画で登場したキャラクターがあいうえお順にひたすら掲載されています。2年ほど前に購入して以降、波はあるものの未だに読みふけっています。たいてい以下のような遊び方をしています。
・自分が知らないキャラクター、あるいはまだ自信が無いキャラクターを指差しして、「読んで!」と言って名前を教えてもらい、新キャラを覚えていく
・テレビ放送で見たキャラクターを見つけて「ネギおじさんだね」と言って、自分がテレビで見たキャラクターを再確認する
・図鑑に載っているキャラクターのお絵描き(見ながら描く)
まだ文字は読めないのに、気に入っているキャラクターがだいたい図鑑のどのあたりに載っているのかを把握しているようで、かなりの熟練者になってきました。今後も文字を覚えていく時等にもこの図鑑にお世話になりそうです。
「うさぎとしょかん」論争で衝撃を受ける
つい先日、息子の隣に座って本を読んでいたところ、下の写真の「うさぎとしょかん」を指差して「読んで!」と言われました。
私が「うさぎとしょかん」と答えると、その後何度も「読んで」と言われました。一生懸命覚えているんだなと思って、自分の本を読みながら、図鑑にちらっと目をやりながら何度も答えていると、息子が急にとんちんかんなことを言いました。それは、
「かばおくん」
です。いやいや、これはうさぎとしょかんだよ。だから私は「うさぎとしょかん」と答えますが、息子は「かばおくん」と言い張ります。
このやりとりを何度か続けた後、ふと、息子の指の先端が指すものを見て衝撃を受けました・・・
うさぎとしょかんの入り口に何人か人が立っているのがかろうじて見えますが、この左から3人目が、なんと、かばおくんでした!画像にすれば拡大できますが、実際の図鑑では、本当に米粒より小さく、肉眼で判別するのは至難の業です。しかも正面ではなく背中を向けているのに、息子はかばおくんを見つけました。
さらに、息子は「めろんぱんなちゃん」と言い出したのですが、おそらく右から2人目がめろんぱんなちゃんなのだと思います。実際に、うさぎとしょかんの説明にも「めろんぱんなちゃんがシンデレラのほんをみつけたとしょかん・・」と書いてあります。
このエピソードはさすがの妻も驚いていました。もし現物をお持ちの方がいたら、是非見ていただきたいです。
息子の「世界の見方」の仮説
今回のかばおくん発言のエピソードを振り返り、息子の「世界の見方」はこうなんじゃないかな?という仮説を2点考えました。
①詳細→全体
これは、発達障害の方によくある見方のようで、本や親御さんからの話にも時々でてきますが、全体に何が描かれているかということよりも、詳細なところに焦点がいきやすいのかな?と思いました。
②自分が知っているものに焦点が向く
①は良く言われることですが、私はこの②が①の根本なのではないかと思います。なぜ詳細なところに焦点が向きがちなのか?それは、未知のものを見た時に、「何か自分が知っているものはないか?」という観点でものを見るのかなと思います。未知のものだけだと不安になるけれど、少しでも自分が知っているものがあると安心するのではないでしょうか。これは、決まったことを繰り返すことの理由ともつながってくると思います。
息子は、図鑑でうさぎとしょかんを見た時、「この建物は知らない。でも、ここにいるかばおくんは知っている!」と思い、私に共感を求めたのではないかと思います。そんなことをつゆ知らず、何度も「うさぎとしょかん」と答え続けてごめん。
この1例だけで、息子のものの見方について何かを結論づけるのは時期尚早だと思いますが、特に②については私にとっては初めて浮かんだ仮説でした。息子のものの見方を少しでも理解できれば、息子が生きやすくなる環境づくりにつながると思います。今後もこの仮説を頭の片隅に置きながら息子と接してみます。
今回は以上で終わります。最後まで読んでいただきありがとうございました。