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おまけする姿勢
先日、上野御徒町から新御徒町まで散歩していた時のこと。
昼ご飯と読書がてら立ち寄った昔ながらの喫茶店。マスター(?)は初老のおばあちゃん1人。ランチセットが安いよと言われ、ナポリタンとコーヒーを一杯注文。しばらく読書して会計へ向かう。
「1100円ね。」
財布を見て1000円1枚を出してから、小銭を確認する。100円玉がない。他に一万円札しか持っていなかったので、
「すみません。1万円札で。」
と言うと、
「じゃあ1000円でいいよ。おまけ。」
とおばあちゃん。そう言うわけにもいかないと食い下がるが、
「新年だから」
となんとも適当な理由で、そのままおまけしてもらった。ありがとうおばあちゃん。
そのままぶらぶら歩いて、そうだ花を買って帰ろう、と新御徒町駅近くのフラワーショップに立ち寄った。
枝物で梅みたいに赤い花、木瓜(ぼけ)が綺麗だったので購入。店員さんは結構なおじいちゃん。
大きいので切ってもらった。値段は見てなかったが、大きいし1000円はゆうに超えると思っていた。
「いくらですか。」
「おまけしておくね。1000円ぴったりでいいよ。」
おいおい、まさか1日で2回も"おまけ”されるとは。ここはおまけの街なのか?
別にお金という問題ではない。なんだか心の余裕を分け与えてもらったような気分で、るんるんで帰路についた。
私も誰かに"おまけ"する姿勢でいたい。"親切"ではなく"おまけ"がいい。
そう思えた散歩だったな。
サムネイル画像
『木更津から』