『猫のお告げは樹の下で』青山美智子さん、今回もじんわり涙
青山美智子さんの本、読了です。
『猫のお告げは樹の下で』 青山美智子 宝島社文庫
よかった〜、、、。
だって、眠る前に手に取りたくなる本、って、その時点ですでに、もういい本でしかない。
短編です。
こんなところにあったっけ?というひっそりとした神社にいる、不思議な猫が知らせてくれる“お告げ”が、全ての短編に共通の“鍵”
そのお告げが葉っぱなんです。
しかも、カタカナ四文字。 たとえば「カタカナ」とかね?
え???
と思った方、ぜひ読んで欲しいです。
導かれるようにこの神社を訪れた人に、この猫がほんの少しだけ、知らせてくれるんですよ。
カタカナ4文字のキーワードをヒントに。
“あきらめるのはまだ早い” って。(あ、これは私がそう解釈してるだけです)
主婦だったり、連れを亡くしたおじいさんだったり、転校したばかりでいじめられてるかもの中学生だったり、主人公はいろいろ。
読んでる人も、きっと誰かに近い感覚になるし、全員に共感してしまうかも。
そんな主人公たちが、ほんの少しの人のあたたかさに触れて、そのほんの少しのあたたかさを“たまたまだ”と流さずに、“これはとっても大事なのものかもしれない”と受けとめて、信じて、一歩を踏み出していくのです、、、
そんなストーリーが、私の心をほんの少し、いやだいぶ、かなり、あたたかくしてくれました。
なかでも、5つ目のエピソード『マンナカ』
転校生の深見くんが体験したお話。
これがよかったな〜。
228ページあたり、学校を去ることになった山根先生からの手紙がもう、、、目の奥がツーーーンと熱くなりましたよ。うるうるです、、、。
人に気持ちを伝えることの大事さ、手紙の持つ力、あらためて見直しました。
最近、手紙を書いてなかったけど、手紙、書きたくなる。
私たちってお告げ、好きですよね?
あ、決めつけたらいけないか。
神社でおみくじ引くのは、好きなんです。
とても、神聖な気持ちになれるし、その上で言葉をいただくって、特別な気持ちになれます。
いつも大事にお財布に入れてます。
それに、私は占いも好きです。
しいたけさん、とかね。
当たる当たらない、というよりも、“未来を切り拓きたい”と思う、その私の背中をそっとあたためてくれるような、そんな気持ちになれるからです。
私が出ていくフィールドにある、ベンチをあたためてもらいたい。
そんな感じなんです。
この本は、猫のお告げという形で、そして、本を読んで知るお告げという形で、読者にお告げを与えてくれている気がします。
『マンナカ』だったり、『ニシムキ』だったり、『スペース』だったり。
読みながら、いや読んだ後?、自分のマンナカって?、、と想像したくなる。
神社にすぐ行ける方も行けない方も、ぜひ、、この本をどうぞ。
出会いと別れがある今の季節にも、すごくいい本だと思います。
プレゼントにもとってもよさそう。
次なる本も、楽しみです。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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