Spica / BUMP OF CHICKEN に掛かった想い
興味のない人には何にも楽しく無いと思うので申し訳ないけど、
この曲について、自分の気持ちをここに書かせてください。
2018年のさいたまスーパーアリーナで迎えたツアーファイナル、最後の最後に藤くんが、メンバーに一言伝えて、当時まだ出来たばかりのこの曲のワンフレーズをアコギ一本で聴かせてくれた。
それがどんな意味を持っていたのか、BUMPリスナーなら分かると思う。
藤くんは、作った曲を、まずメンバーの3人に聴かせるところから始めるのに、あの日は、メンバーも聴いたことがない、生まれたての曲を、来場したわたしたちに聴かせてくれたのだから。
ヒロも秀ちゃんもチャマも、よく了承してくれたなぁ、と思う。
ありがとう、ほんとうに。
2018年、あのツアーの頃の自分は、本気でBUMPの楽曲に顔向けが出来ないほど、ダメすぎる人間だった。
聴く価値のない人間だって思っていた。
だけど離れられなくて、嫌いになんか絶対なれなくて、
喘息の体を引きずって、いつも一緒に参戦する友達と一緒に、ファイナルも参戦したんだった。
そんな私に、藤くんが最後に、出来たばかりの、メンバーにも聴かせていないこの”Spica”を、届けてくれた。
嬉しくて、情けなくて、
こんな自分になんで、どうして、って思いながら
初めて聴くその旋律に 涙が伝う事すら気が付かなかった。
その時誓ったんだ。
このままの自分じゃダメだって。
絶対に、この曲に、BUMPに足る人間になれるように、次に会うまでにちゃんと、何かを果たしたい。
そう誓ったんだ。
いろんな人を傷付け縁が切れた人もいて、
そんな自分にですら、藤くんは、BUMPは、生きる道を、差し込む光のように教えてくれた。
もう一度、同じ陽だまりの下で
BUMPの音に出会いたい。
藤くんがステージから捌けた後も、ずっとずっと涙が止まらなかった。
泣きじゃくる、という表現は正にあの時のためにあるのだと思う。
あの曲が、シングルに入ってリリースされた時も、
2019年のaurora ark tourで、やっと生のその音に会いに行けた時も、
やっと、帰ってきてくれた、会いに来てくれた。
そう思ったら愛しくてたまらなくて、また涙が止まらなかった。
ああ、やっと、手を繋げた。
だから、生きてきたんだって、思えるほどだった。
頑張って生きたんだよ。
ゼロではないかもしれないけれど、
次は誰のことも傷つけないように、頑張ったんだよ。
その気持ちに反応してくれたように、"Spica"は、ツアーを通して本当に大きく成長した曲のひとつになった。
"supernova"が、出会いの曲だとしたら
"Spica"は、私の第2のスタートを教えてくれた曲だろう。
ここだよ、って、光の場所を教えてくれた曲。
あの日、さいたまスーパーアリーナで、藤くんが弾いてくれたあの曲が
こうしていろんな人に愛されていくのを
リリース、ツアーの中で感じることが出来て
本当に嬉しかった。
ものすごく、大切な、思いの深い一曲。
これからも、大切にぎゅっと抱きしめて聴いていくね。
ありがとう。
おかえり、いってきます。