母の病と共に(3)義母の介護する姿が教えてくれたこと
今回は義母の介護する姿を見て、私や母、妹との関係について改めて思ったことです。
写真は「みんなのフォトギャラリー」から使わせていただいています。ありがとうございます。
私と夫が結婚した頃、義両親は義母の実母と暮らし始めました。
義祖母と義母の関係
夫が生まれる前、欧州で仕事をしていた経験のある義父は現地に住む人から、こちらで仕事をしないか。と誘われていました。
でも義祖母が泣いて引き留めたそうです。
夫が中高生の時に亡くなった義祖父が暴力的で義祖母を束縛していたようです。
義祖母も義母もお互いに距離が近過ぎて依存し過ぎかなと思いました。
それは、私の母と妹のようでした。
私の母と妹の関係
母と妹は依存と依存し合っているという意識はなく、自然とそうなってしまっているという感じです。それは義母親子にも言えます。
私はそこから外れているので、いつも勝手にしているとよく言われました。母や妹と一緒にいると、よく2対1になることがあって嫌になり、3人で暮らしていた時は家にいるよりも外にいることが多かったなと思います。
依存の中に入る気持ちは私にはありませんでした。
いつも責任を追い求めている義母
義祖母との関係からなのか、義母は義父の両親と暮らしていた時、なにもしてあげられなかったと良く言っていました。
でも、子どもの時の夫の目には、一番サポートをしていたのは義母だったそうです。
周りからすると必要以上に責任を感じてしまっているなと思いました。
それは妹もそういう部分があり、頼られると尽くし過ぎる傾向があるので、心配しています。
人が出来る範囲は限られています。全てに責任を持つ必要はありません。
それにサポートは支えられないと出来ないでは意味がありません。自立出来るようサポートするのが本来の形だと思います。
そして自分の尽くしたい気持ちよりも、自分や家族を大切にしてほしいです。
サポートの仕方や、こだわり過ぎて偏り過ぎることは、私もやってしまいがちなので、気をつけています。
義祖母の介護が重くなるにつれ、表情が無くなる義母
毎年、お盆と年末年始に2回は実家に行っていたのですが、義祖母の介護が徐々に必要となる度に、義母は言葉とは裏腹に心労が増していきました。
最期は悲しみよりも心身ともに疲れ果てた義母がいました。
でもやれるだけやり切ったためか義祖母の介護に関しては後悔ないみたいです。
その姿を見て、自分の母と妹の姿と重なりました。
母の最期はあっという間だったけど
先に言ってしまうと母はがんの再発後、半年も経たずに亡くなりました。
他の病気も併発していたためでした。
私としては、母は妹が傍にいてくれるから安心でしたが、妹が潰れてしまわないかの方が心配でした。
でもあっという間に亡くなったので、妹はしばらくの間自分を責め続けていました。その姿に心が痛みました。
人の人生はその人のもの
母娘で依存することは決して珍しい事ではありません。
むしろその方が普通なのかもしれません。
そして、その関係を否定するつもりもないのですが。
死別の時に残された側の心身の負担が大きいなと思います。
私は、母の人生と自分の人生はそれぞれ違うと思っていますし、寂しさが全くないわけではないですが、母自身が幸せなら傍にいなくても良いと思っていました。
母も私に対してそう思っていましたし、妹に対してもそうだったのですが、最終的に妹は母に固執していました。
母は、実母である祖母が叔父達の方を優先しがちだったので最期までその点が寂しそうでした。
おそらく祖母にとっては叔父たちの方が心配なのだと思います。
連鎖は続く
妹の一番上の娘ちゃんは、母である妹への依存度が高い子です。
母子分離に強い不安があったためか、小学校の時は行き渋りがありました。
私の母と妹よりも、より強く出ているなという印象です。
それが悪い事とは言えません。ただ、もう少し適切な関係になったらお互いに楽になるのかなと思います。
そしてそこから外れた子どもが自分勝手ではないと理解してほしいなと思います。最近末の子のことを妹が言うことを聞かずに勝手にしていると言っているのが気になっています。
最近咎めたこと
義母は、義弟家族と暮らしていて明らかに依存しています。義弟夫婦も子どもの面倒を義母にかなり頼っています。
お互いに依存しているならそれはそれでいいのですが、義弟の子は不安な面があるようで、夫や私にではなく、うちの子ども達に何かあったら助けてね。と義母が手紙を書いてきたので、そこは子ども達にいう事ではないと反発させてもらいました。
義母の気持ちは分からなくもないですが、私や夫までで留めておく事、こちらの事情も踏まえずにしてきた話なので、義実家と義弟から少し距離をおきたいなと思ってしまいました。
そもそも自分の子は自分で見るべきと義母は私には言っていたので、余計にもやもやしています。
距離が近すぎる依存を身近で見てきて
義母が義祖母の介護をしている時は会うたびに、外の力を借りることを提案してきました。
義祖母が嫌がるからと言われても、義母が心配でやんわりと、でも根気よく言い続けました。
妹は、母が体調を崩した時は大量にLINEが送られてきていました。妹は私が妹と同じように感じてほしいし、私がそうしたいと思っているだろうと思っています。
でも、私は妹の気持ちを受け止めつつ、何をするのが母と妹にとって最善かを考えて答えていました。
結局それが良いのかも分かりません。本当はもっと寄り添うべきなのかもしれません。
ただ、私は自分が依存の中に入ると確実に病むなと感じています。
ただでさえ人の気持ちに左右されがちだと自分で自覚しているので、一定の距離を保たないと気持ちが持たないからです。
それに出来ないことを悔やむよりは出来ることで最善を尽くすしかないと思うようにしています。
今後のかかわり方、自戒も込めて
家族に対する気持ちを適切に保つことは自分自身のためだけではありません。息子や夫にも影響すると考えると、少し落ち着いて程よく妹や義両親たちとも関われたらと思います。
上手くいかないことも受け止めながら関わっていくことを止めないようにしたいなと、自分に言い聞かせていきたいと思います。
次回は、義父が病気を発症した時の話を書きます。
よろしくお願いします。