カラッポの心

もう戻れないほど
遠い遠い昔のこと
窓の彼方に
水平線のような雲が
そして何かの終わりを
告げていた
失くしたとも言えない
消えたとも言えない
全ては存在しない
空の上で
おきてたのかもしれない

取り戻すことにばかり
必死でいた
現在を生きることなど
忘れたように
初めから無かったものを
求め続けていた
哀しいとも言えない
悔しいとも言えない
カラッポの心だけが
宙に浮いて
とり残されている

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