人材紹介事業の立ち上げフェーズは、全力疾走のフルマラソン
これまでの記事では、私がメリウスを立ち上げた経緯や、エージェントとして候補者の方に対して接する際に大切にしていることなどを中心にお伝えしてきました。
今回は、私が事業をどのように立ち上げてきたのかという話やその際の苦労話などを、前回のメンバー記事でも紹介した原川さんと共に、赤裸々にお話しできればと思います。
「勝ち筋」を見出すための泥臭い仮説検証
田中:業界未経験での事業立ち上げということで、右も左もわからない状態でした。業界のキャッチアップをしながら、事業や組織の組み立てを一から考えていく活動は子育ての感覚(子供はいないので勝手な想像です笑)で、「大変ながらもこの事業のためなら頑張ろう」という想いで日々汗をかいていました。
人材紹介事業そのものは、何か新しい事業領域という訳でもないので、事業内容やモデルは理解していましたが「勝ち筋がどこにあるのか」という勘所がつかめない状態でした。特に、どの領域に強いニーズがあるのか、業界の抱える課題や乗り越えるべき壁は何か、具体的なオペレーションをどのように回していくべきか、腕利きのエージェントたちがどのように結果を出しているのか、といういわゆるキーサクセスファクターがわからずにいました。このあたりは本当に愚直に、エキスパートインタビューを重ねて知見を広げていきつつ、事業の仮説検証を繰り返しました。競合となるようなエージェントを中心にOB/OG含む経験者の方を片っ端からあたってお話を聞かせていただきましたね。20社くらいヒアリングしたかと思います。
まずは、自分自身が一人のエージェントとして活動して成果を上げる中で、この事業のベストプラクティスを見極めていこうという想いのもと、とにかく日々汗をかき、足を止めずに活動を続けていました。そんな泥臭い活動の中で、どこでどのように戦うかという仮説がシャープになっていきました。
※ 下記の記事でもどこの領域で戦うのか、どのように戦うのかについて話しています。
立ち上げ初期は後ろが無いという緊張感の毎日
田中:そうなんですよね。いわゆる鶏が先か卵が先かというお話で、企業から先に開拓すべきか、候補者の方が先なのかという点は悩ましかったです。企業と契約をしても紹介する候補者の方がいないと始まらないですし、候補者の方を集められても、紹介先がないと事業が始まらない・・・・
結論は「候補者開拓も企業開拓も並行してしゃかりきに頑張る」というやり方でした笑。候補者の方に様々な媒体からお声がけをしつつ、 企業にもアポイントを取り契約先を広げるというやり方でしたので、後ろが無い状況の中で瞬間風速的にものすごく忙しい状態が続きました。
「少しだけ待ってください、もう少しだけお待ちいただければ企業と契約できます!」みたいなこともありました。日々ピリピリしながら、企業側とも候補者側とも、さて明日はどのようにコミュニケーションをとっていこうかと考えつつ、毎日を過ごしていました。これは事業の立ち上げ初期の独特の緊張感だったと思います。
ニーズを深く理解していることが武器
田中:彼らの思いに対してきちんと解を出す、ということでしょうか。契約していただいたならまずフィットのある1名をご紹介する、という点は意識していました。そこに至るまでの、量ではなく質、レスポンスのスピードを武器にしていましたね。正直、大手のエージェントと比べるとご紹介の量で差別化できる状況ではなかったので、 企業のニーズをきちんと理解して、「この方だったら御社で活躍されるだろう」という方をタイムリーにご紹介するというメリウスならではの介在価値にとことんこだわりました。その理解の解像度の高さが信頼へとつながっていったと信じております。
始まりはいつも前提をとにかく疑うことから
田中:人材紹介事業の要諦は、候補者1人あたりの紹介feeをどのように上げるか、そして候補者数をどのように増やすかと非常にシンプルです。ただ、シンプルだからこそ、
集客→面談→選考→内定という流れの中で、どのようにアプローチして活動をすると、どのように数字が変化するのか、ということを日々細かく分析しています。例えば、集客フェーズに焦点を当ててみても、ペルソナの選定、スカウト文の練りこみ、スカウトタイミングの検討などなど、最適解を見つけることに向けてとにかく検証を重ねています。
人材紹介業界は昔からある業界だからこそ、そこで戦うには前提を疑うことが重要だと思っています。これまでのやり方ありきではなく、一旦フラットに、何がベストなやり方なのかを考えるということです。これはこの業界における新参者だからこその視点だと感じています。人材紹介業界の枠だけで考えるのではなく、他業界のベストプラクティスを参考にできないかという切り口で日々活動しています。また、高速でPDCAを回していくことも事業戦略や組織/オペレーションのブラッシュアップには大切です。特に立ち上げのフェーズでは「これはもっとこうしたらよいのではないか」という課題が山積してます。こういった課題への感度を高めて、すぐにそれらに対して改善のテコ入れをしていく、という、いわゆる”アジャイル”な動き方を組織のDNAとして根付かせていくことも意識しているところですね。
次回の記事では、田中さんの経営者としての想いや、人数が増えてきたこのタイミングで日々感じていることに迫っていきます!
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