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【詩】想像しなさい

ガラス張りの高層ビルの一角で
窓を開けることもなく仕事をしていると
現実の自分と見つめあうことになる。

完璧なのは神様だけで、不完全なのが人間というのは
百も承知だが、努力をすれば何か1つぐらい
完璧にできるものもあるのではないかと錯覚する。

果たして私は努力をしても完璧にはできない人間で
努力に見合わぬ杜撰な結果に羞恥心を覚え
身を隠す穴があったらすぐにでも入り込みたくなる。

いつまでも変わらぬ頑な信念と
いつになっても受け入れられぬ思考が渦を巻き
若い頃のシャープな知性と感性だけが衰弱していく。

現実の中の惨めな自分を直視することができず、
現実からの逃避を企て、1冊の詩集を取り出した。

彼女は言う、「想像しなさい」と。

自分の心臓のビートを聴きなさい。
地球が回る音を聴きなさい、と。
呼吸しなさい、叫びなさい、笑いなさい、と。
太陽が四角くなるまで見つめなさい、と。

私は今両足で立ち呼吸している。
空からの空気を頭から、地からの空気を足から吸い込み
私の軸に微かにエネルギーが流れるのを感じている。
自分の心臓のビートが聞こえる。

静かに呼吸し、全てのエナジーを感じていたい。
地球の愛と宇宙の愛が自分の体内を駆け巡り
全てが1つになったら
胸のバラの蕾が開くだろう。

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