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マーケティング戦略の基礎理論まとめ(プラスαの重要理論編)

このマガジンは、事業会社でマーケティング担当者として13年以上働いてきた私が、事業会社のマーケターだからこそ得てきた経験を、今後マーケティングに関わる方や、マーケティングを学びたい方に役立てていただくために残すものです。お仕事でマーケティングに関わる方もそうでない方にもお役立ていただけるものにしたいと思っておりますのでぜひお付き合いください。

※このマガジンの背景や概要を知りたい方は、最初に書いた以下のnoteをご覧ください。こちらは全文無料で最後までお読みいただけます。

今回はvol.4として「マーケティング戦略の基礎理論(プラスαの重要理論編)」をテーマに書いていきたいと思います。前回と前々回は、競争戦略やマーケティング・ミックスの4Pなど、伝統的なマーケティング理論のど真ん中にある理論をご紹介しました。今回は「コトラーのマーケティング4.0」や「イノベーションのジレンマ」など、戦略を考える上で重要なプラスアルファの理論5つを説明しましょう。

プラスαの重要戦略理論

この章では、以下の5つの戦略理論を簡潔にご紹介していきます。

  1. コトラーのマーケティング4.0(5A)

  2. イノベーションのジレンマ

  3. ブルーオーシャン戦略

  4. マーケティング近視眼

  5. ブランド・エクイティ


1.コトラーのマーケティング4.0(5A)

まずは、コトラーの「マーケティング4.0」の中で核となる理論として紹介されている「5A」です。マーケティング4.0によると、誰もがモバイルデバイスを持ち、ソーシャル・メディア上で顧客同士がつながり、実際の商品やサービスがインターネットと接続されるようになった今の世界では、顧客の行動がこれまでとは大きく変わってきます。

そこで、コトラーは新時代の顧客の行動モデルを、「5A」という新たなカスタマージャーニーで整理しました。

認知(aware)

訴求(appeal)

調査(ask)

行動(act)

推奨(advocate)

ポイントは、オンラインとオフライン両方で顧客は商品やサービスをよく「調査」し、購入した顧客は満足すると次に「推薦」を行うことで、さらに新たな顧客を生むということです。何かを購入する際、公式サイトやECサイトではなくSNSの他の消費者の投稿をより重視する人も多くなってきているということは、多くの方が肌感覚としてお持ちなのではないでしょうか。

さらにこのカスタマージャーニーを効果的に管理するために、企業は以下の指標を管理すべきだとされています。

  • 購買行動率(PAR)= 購買行動をとる人の数 (act)/ 認知している人の数(aware)

  • ブランド推奨率(BAR)= 自発的に推奨する人の数(advocate) / 認知している人の数(aware)

PARは企業がブランド認知をブランド購買に「コンバート」することにどれくらい成功しているかを示し、BARは企業がブランド認知をブランド推奨に「コンバート」することにどれくらい成功しているかを示しています。要するに、認知から行動へ、そして最終的に推奨へと進む顧客の割合を調べるということです。

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このマガジンは、マーケティングの実務について知りたい方に幅広くお役に立てる内容にしていく予定ですが、特にこんな方に読んでいただくことを想定して書いていきます。「広告代理店や事業会社のマーケティング部門で働いて1〜3年目くらいの方」「今後実務にマーケティングの知見が必要そうなので基礎を学びたいという方」「今まで自己流で実務をこなしてきたけど改めてスタンダードな方法を学び直したいという方」

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