【まくら✖ざぶとん】①⑥⑤『低反発まくら➍〈生活様式と制作様式〉』
さてはて黄金週間ことGWもあっという間に過ぎ去って暦は五月の下旬、コロナウイルスの自粛生活にもすっかり飽きたところでようやく訪れたのは緊急事態解除、まだまだ続く完全なる収束&終息への過程にそっくり様変わりしたのは日頃の〈ライフスタイル〉こと生活様式。
まずはコロナ太りによって余儀なくされた減量ランニング、走り出してみたらびっくり両太ももの裏側がピトピタピトピタ、直立歩行時には出合ったことのない右ももと左ももが人生で初めて触れ合った瞬間に抱いたのは暗澹たる驚異&脅威。太ももに驚かされたのはしかしそれが二驚目、一驚目は風呂の椅子で両ひざを合わせたら太もももくっついて肉の溝にシャワーの水が溜まったとき、一度ならず二度までも太った事実を実感させるんだからさすがは「太」もも。三驚目はないようここで食い止めるべく、週平均10キロ超のランメニューで大腿筋と周辺筋を鍛えてたるみをなくす細もも化が計画様式〈プランスタイル〉。
生活様式〈ライフスタイル〉が変わりゃ制作様式〈ワークスタイル〉も変わるってんで、まくらが〈低反発まくら〉になったり【サ行中】のほうで散文をしたためるだけには飽き足らず、相変わらずの回文を作ってはネタツイしてみたり〈54字の物語〉に手を出したり、肉体と行動力を外に出せなかったかわりに脳内の創造力をあちらこちらへとアウトプット。
メモやツイート、ショートショートは最小形態のメディア表現、それ自体がコンテンツのネタでありながらより大きなコンテンツのタネにもなるのがミソ、ちょっと手を加えりゃまくらにも掌編小説にも仕立てられるってワケ。
非常時仕様の制作様式〈ワークスタイル〉だからこそ作れる物を探してみれば、インプットした作品とアウトプットした作品を掛け合わせてまくらに仕上げるのもまた一興、下敷きにする作品を事前に示しておけばほら二興、その試みが二度あることは三度あるかのごとく恒例化したら三興目。
インスパイアされたインプット作品は東野圭吾原作の邦画『マスカレード・ホテル』にタイムループ物の洋画『ルーパー』と『月影の下で』、アウトプット済みの自作で援用するのは〈扉〉をテーマに作った以下の二作。
以上の要素を重ね合わせて組み上げりゃ、きっと出来上がるのが近日公開乞うご期待のまくら、その名も『クロニクル・ホテル』(仮題)。
そんなこんなで生活様式〈ライフスタイル〉も変われば制作様式〈ワークスタイル〉も変わったってのに、てんで変わらないのはひとつのことに全集中できずにあれにこれもと脇目を振りがちな性格様式〈セルフスタイル〉ってことで、お後がよろしいようで。