【まくら✖ざぶとん】①⓺⓺『純粋媒体批判➋』学者肌の論客 第➒回
さあ久方ぶりの講義はこれまでも折に触れて書き立ててきた媒体批判、大震災の原発問題も然り非常時にこそ如実に顕れるのがメディアジャーナリズムの機能不全、あれから十年弱を経たがコロナ報道を見る限り辿っているのは悪化の一途、ただ指をくわえて手をこまねいているだけでは改善など望むべくもないのでしっかりこの場で糾弾しておくほかなし。
まずは肝心要の感染状況についての報道、一日ごとの検査数や空き病床数はいつになっても報じられず、東京都が載せる情報をフォローして感染者数/検査数の割合を割り出して推移を描き出すなり、国民の知る権利を満たす努力を一向に行わぬ職務怠慢。ただ感染者数の発表を取って出しするだけに終始する思考停止ぶりでは国民を一喜一憂させるばかりで報道どころか煽動も同然。より多くの情報が出そろってこそ分析が深まるのは当然至極、行政が明かさないなら徹底追及して詳細を公開させるのがメディアの仕事、それによって初めてジャーナリズムが公益性を生み出すわけ。
思考停止の煽動報道といえば、どこのテレビ局も右に倣えで映し出したのは人気の少ない都心繁華街と人出が増えた沿線商店街、人の数が減ったことは褒めずに増えたところを煽るだけ、同じ場所で定点観測するならまだしも密集地点の画を欲しがって撮りに行く本末転倒ぶりの成れの果てこそ、過去に撮られた蘇我駅ホームの撮り鉄や竹下通りの混雑で煽り立てた捏造映像。
感染拡大させそうな感染者が出たらここぞとばかりに取り上げて焚きつけたのは社会的私刑たるネットリンチ、火祭りを起こし見せしめによるいましめを促すやり口はまさに同調圧力で村八分に追い込むいじめ構造、それに呼応して街で幅を利かす自粛警察には自律自制を求める自作自演ぶり。
誰が相手でも分け隔てなく追及するならまだよし、スキャンダル芸能人やウイルスキャリア一般人の炎上を煽る一方で批判を集めた総理大臣や厚労大臣に対してはへっぴり腰の及び腰。不倫俳優に「(嫁と愛人)どちらが好きなんですか」と問える芸能部に対し政権首脳に「(金と国民)どちらが大事なんですか」と問えぬ政治部。弱きを挫き強きを助長するのもいじめ構造、それを利用して国で幅を利かす自民政権には自重自戒を求めぬ自家撞着ぶり。
まだまだ言い足りない物足りないが、落ちはこれまでのコロナ禍の日々で溜まったマスコミやネット民へのうっ憤を表した回文!
「リカバリor気楽な在りし日の時期いつ?そう、嘘ツイ・記事の非、尻穴暗き煽りばかり」
(りかばりおあきらくなありしひのじきいつそ⇔う)