【まくら✖ざぶとん】①②⑥『逃走容疑者』野次馬鹿➏
えー、一難去ってまた一難、とはまさによく言ったもの、前回のまくらを上げる直前に警官を襲撃して拳銃強奪した犯人が逮捕されて安心したのも束の間、間髪を入れず収監予定の受刑者の逃走事件がまた発生、なんとも大がかりな捕り者週間となってはいるが今度こそ野次馬鹿の出番?
直近の高齢者が引き起こして幼齢者が巻き込まれることが多い交通事故然り、昨年から頻発するあおり運転や野次馬鹿が出動する脱走・脱獄事件然り、どうして似たような事件がこうも連鎖するのかとお口あんぐり、ウェルテル効果じゃなければサブリミナル効果でも働いてるのか?開いた口だけでなくキナ臭い物も蓋をして塞ぎ切れずに下衆ならぬ夏至の勘繰り。
噺は戻って巷をにぎわす〈トキゴト〉に首を突っ込むのが専売特許だったはずがもはや逃走事件に専門特化してきた野次馬鹿、舞台を大阪から神奈川に移した此度の逃走劇場の主人公たる容疑者は人相が悪く素行も悪けりゃ往生際も悪し、実刑判決が下れど潔くシュッと出頭せずシャバに残ってシャバダバダラダラ、ついには刃物を振り回して振り切っての強行逃亡。
そこからがまあ大胆不敵、車で遠くへ逃げたように見せかけてから近所に戻り、潜伏というほど深くは潜らず知人と会ったり散髪したりと友遊自適、防犯カメラに映る度に変わる服装は変装というよりかはファッションモデルもびっくりの早着替え、モデルがスポットライトを浴びて歩くのはランウェイだけど容疑者はスポットライトを避けて逃げるランナウェイ。
そんな逃走容疑者を探すべく野次馬鹿の二人が神奈川方面に出かけたかと思えばまた及び腰、それもそのはず調べれば調べるほど容疑者は危険人物で拳銃はなくとも刃物✖薬物は文字通り物々しくて十分に致死レベル、指名手配こそされどもまだ懸賞金が懸けられてもいなければ勇み足。
もし道端でバッタリすれ違った逃走容疑者と目が合ってしまったら…?という想像でゾクリ。と背筋が凍れば、働いたのはウィリアム・テル効果こと頭の上に乗せたリンゴを射抜かれた子供ばりにサブイ身ナル効果!
※事件詳細