【滋賀長浜】トタンが錆まくっている築50年のハナレを0からリノベーションする
はじめに
訳あって、今年の2月に長野富士見町から嫁の実家の滋賀長浜へ移動することになりました。
2019年10月に富士見町へ移住。八ヶ岳の麓にある別荘地に元有名書道家のアトリエ兼古民家(茶室つき!)を見つけ、ローン申請も通り、売買契約一歩手間前というところでの移動。これからしばらくは長野ベースで暮らしていく予定だったので、全く予期せぬこと。
しかし、一番重要なのは家族。家は購入を見送り、ローンはなしにして一旦リセットしました。
新型コロナウィルスの猛威から生活を作り直す
滋賀の長浜に暮らし始めてから、新型コロナ問題が発生。毎週1回、東京に出張する生活を続けていましたが、その生活も3月までで終了。感染者もほとんどいない滋賀の湖北地方「長浜」が一番安全だよね!ということで、4月からずっと長浜に滞在しています。
借りていた富士見のマンションも4月末で解約。嫁の実家暮らし(マスオさん状態)なので、家賃も不要。出張もない。外食も控える。食費と必用最低限にいるものだけを購入する生活をしたら、驚いたことに、1カ月の生活費が1/3まで少なりました。
今年はコロナの影響でぼくが得意としているリアル系の四川フェスやイベント、宴会といったことができません。また運営しているメディア「おいしい四川」の食客たちと一緒に行く、四川省の食べ歩きの旅もできない。
四川フェスを軸に事業を組み立てていたので、2020年は売上も半分。これまでの生活だったら、これはやばいよね?となっていたました。しかし、今は嫁の実家暮らし。生活費は1/3まで減ったので、新しい仕事をバシバシとらなくても全然生きている状態になりました(実家暮らしすごい!)。
クライアントは東京メイン。ただ、zoomの波及もあり、WEBミーティングが主流になったおかげで、出張しなくてもよい環境が一気に出来上がました。
お惣菜の監修もしているのですが、開発したお惣菜が冷蔵で郵送されてきて、それを調理し、フィードバックすることで、遠隔でも監修できるというのがわかりました。
ひとまず日本にいたら、これまでのすべての仕事はできるわけです。
生活基盤はOK!次は居住空間をつくる
元々家を購入しようと思っていたのは、日々の暮らす場所を心地よくしたかったから。クリエイティブな場所にいる方がいい仕事もできるし、毎日がいい感じになる。なので、家は早く作りたい!とずっと考えていました。
ということで、4月末に完全に滋賀長浜に移住も終わり(会社もまた移転)、かねてから家族の間で「これどうしよう?」と話題に上がっていたハナレ。ここを今回はリノベーションすることに決定!
before(現在)
after(予想)
外壁は耐久性も高い「ガルバリウム鋼板」を使用する。トタンはすべて剥がしリサイクル(1kg6円らしい)。
DIY(Do It Yourself)で作る
今回は費用も抑えて行うので、電気、水道以外は設計から施工まで、すべて自分たちでやる方針。基礎はそのまま使う。屋根は雨漏りしていないので、直さない。
一緒に作るチームはぼくと妻と妻のお父さんの3名。そして、師匠であり、大工でもあるオーストリア人のエゴンさん。隣町に住んでいる方で風がある日はウィンドサーフィン。暇なときは大工仕事をする自由人でクリントイーストウッド似のいいおじさん。自身も200年前の古民家を購入し、7年かけてリノベーション中。あまりにも何でもできるので、近所で有名になり、何かあればエゴンさんが直しにいくというサービスを展開中。
お寺を直す宮大工の手伝いもするようになり、本格的に大工さんになっている謎の人。
【壁作り】1日目:まずは足場をつくる
近所のコメリにまずは足場のパイプを購入しにいく。
6m(7本)、5m(1本)、4m(5本)のパイプを購入=30000円
ジョイントと板は持参してもらい、まずは足場をつくる準備。ぼくもお父さんも高所恐怖症なので、2階の仕事は全部エゴンさんに頼むことに。
最初の仕事は南側の日当たりがいい場所のトタンをすべて取る。バールでバンバン打ち付け、釘を取り、トタンをすべて取ります。
エゴンさん、黙々と作業を行い、1日で足場を完成。足場6m×4mで組み、一面づつ仕上げる。南側がおわったら、次は別面へ移動しながら足場を動かして作業をする。
足場以外にはコンパネ(20枚)と桟(6本入り3束)を購入。=35000円
【壁作り】2日目:どんどん解体する
トタンをすべて取る。下の床も全部剥がして解体する。長い木をそのまま使えたりするので、残しておく。
足場ができたので、2階のトタンもすべてとれました。2回はかなり風が通りいい感じになりそうな予感。畳約26畳×2のサイズ感。2階は一間で使う予定です。ここに撮影もできる専用キッチンとリビングを作る予定。
解体はぼくら3名で行い、足場作り、高所の作業はエゴンさんに任せる。エゴンさんすごいよく働く!本当すごい親父さん。
【壁作り】3日目:コンパネを張る
1階の半分は基礎があり、もう半分は土。今の構造だと階段を上がるときに鉄骨にあたるので、階段の位置も変更する必要がある。
壁を解体し、鉄骨に合わせて、縦と横に木を組んでいくエゴンさん。この仕事は難しいので、エゴンさんお任せ。
横に桟を入れて、縦に少し太い木をつけて、コンパネをつけて骨組みを作る。コンパネをつけていくとこんな感じになります。
壁の構造は以下になります。
【漆喰の場合】ガルバリウム鋼板→防水シート→コンパネ→木の骨組み(縦横)→断熱材→コンパネ→石膏ボード→漆喰
【山小屋風の板の場合】ガルバリウム鋼板→防水シート→コンパネ→木の骨組み(縦横)→断熱材→板
断熱材はナフコで購入。厚さ50mm、10坪で7000円。開けるとボワッと大きくなります。日当たりが弱いところは厚さ50mmでよい。日当たりがかなりきついところは100mmがおすすめ by エゴン
防水シートも購入。50mで4000円。こちらは近所の建築材卸の宮島さんで購入。宮島さんはガルバリウム鋼板も作っていて1m×60cmで500円で購入可能。ガルバリウム鋼板って安いですね!!
断熱剤をとめるハンディータッカーも購入(針付きで2000円)
【壁作り】4日目~5日目:断熱材をつけて、防水シートをつける
ハンディータッカで50mmの断熱材をつける。ここの壁は漆喰で仕上げる予定。
エゴンさん一人でコンパネをつけて、防水シートを張りまくり、南側の外壁は次はガルバリウム鋼板の設置のみ。右側足場ないのによく作業できる…すごいよエゴンさん!
次の課題は部屋の設計
おいしいものお酒大好きなエゴンさん。今、試作中の火鍋の素や今、取り組んでいる花椒スパイスをサンプルでプレゼントしたりどんどん四川化中。
休憩中はどういう風に家をつくるか?配置は?など相談しながら進めています。
基本は午前中はDIYで作業する。または必要な建材など買い物にいく。午後から、本業に戻り、デスクワークする生活を先週からスタート。
あまり手伝えなく、エゴンさん一人で黙々と進めていますが、少しでも自分たちが手を動かすのはすごく意義がある気がします。日々のデスクワークが本当に気楽でありがたいというのも、気がつきました。汗かかないし、埃もないし。クライアントの案件により、集中して取り組めるようになった気がします。
次の当面の課題は設計。どこにトイレを置くか、床はどうするのか?水道は間取りは?など設計士が行う仕事をする人がいないじゃないか!?というのが今の課題。なので、図書館でも行って、部屋の設計図を作る予定です。
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