「闇バイト」論のちょっとしたバズに思うこと、新自由主義時代の観点から

若干旬の過ぎた話題のような気もするが、2020年代半ばを記憶するのに丁度良さそう。

いくつか確かめていない前提をもとに議論をする。取り分けこれに従事するほとんどの青年が「他の選択肢がある情況で」「闇バイトと知りつつ」「リスクを承知で」闇バイトをしているという3点の断定はとりわけ脆弱な前提であることは理解している。

バズツイ群の筋はデイヴィッド・グレーバーの著書で読んだ話を連想させた。具体的なタイトルは思い出せないが、比較的最近の記憶なのでおそらくは「万物の黎明」だろう。

「古典派経済学者たち(だったかな?)は確かに人間を『最小の労力で利益を最大化するもの』として位置づけた。但し、法律の範囲内で。」

古典派経済学者であれ、新自由主義のイデオローグであれ(私は竹中平蔵や経団連の連中よりも、日経新聞や広告屋の役割の方に注目している)、そもそもこのような言説を展開した政治的な動機は、国家や政府、政治の存在を有権者・大衆・労働者階級の脳から排除することにあったために、法律にハッキリと言及するのはマズかったわけである。

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