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アンサンブル 番外編〜アンサンブルと私〜

大編成の吹奏楽とかオーケストラは聞くのも乗るのも楽しくて大好き。
でも一人1パート、少人数で合奏するアンサンブルにはオーケストラとは違う魅力がある。
 だからなのか、オーケストラのロビーコンサートの企画になるとちょっと熱くなってしまうのかもしれない。

はじめまして、アンサンブル

いかにして自分がアンサンブルの沼にはまっていったのか、ちょっと振り返ってみようと思う。
 多分思いつく限り「はじめまして」は小学校の音楽の授業。以前の記事でも触れたと思う。
 3年性から始まったソプラノリコーダー。4年生になると音楽は担任の先生ではなく音楽担当の先生が教えてくれるようになった。この先生、リコーダー2本で演奏する曲を度々課題にしてきた。授業では全員で1パート・2パートを練習して、試験のときはランダムに児童をピックアップしてその場でパートを割り当てて「せーの」で演奏させるのである。みんなの前で!
 なかなか大胆でアグレッシブな先生だったと思う。まともに最後まで通せた人の方が少なかったかもしれない。ただたまに素晴らしい演奏に遭遇することもあって、そんなときは本当に嬉しくも羨ましさに複雑な思いを抱えたものだ。
 このアンサンブルがいたく気に入った私は自宅で「セルフアンサンブル」を古いラジカセとカセットテープで週末の旅に一人で嗜んでいた。
多分これが「はじめまして」。

ある日のリコーダーアンサンブル

 小学校ではソプラノ、中学校ではアルト・リコーダーが音楽の授業に取り入れられていたが。私はずいぶん楽しんでいた。
 何せピアノより断然簡単。息を吹き込めば何の苦もなく音が出る。穴がそんなに多くないから運指も簡単(若かった)。楽譜を読むという課題をすっ飛ばしていたのも大きい(読めちゃうんだから笑)。楽譜もはるかに簡単なので正直なところ初見演奏などど身構えなくとも「さあ練習してみよう」と譜面を出せばそのまま演奏できてしまったのだ。
 ある日の音楽の授業である曲を課題で(めずらしくソロで)吹いていたら、先生が「そのまま吹き続けて」と言ってご自分もリコーダーを出して副旋律をサラッと吹いてくださったことがあった。
一人の、いささか頼りない笛の音にどっしりと力強い旋律が沿った瞬間、自分の笛の音がひと回り大きくなった、気がした。びっくりして笛を落っことしそうになるも、先生の「吹いて吹いて!そのまま続けなさい!」という無言の圧力(笑)に押されて吹き切ったそのとき、確かに私は「沼に片足を突っ込んだ」のだと思っている。

カノンと月の光

中学校で吹奏楽部に入ってからは
演奏した曲
コンクールや演奏会で聴いて気に入った曲
のコレクションに異常なほどのめり込んだ。といっても田舎の中学生、インターネットもなければサブスクなんてものは当然ない時代。カセットテープ全盛からCDが一大勢力となりつつある、そんな時代。
頼みの綱はスポンサーたる父であった。
吹奏楽曲に興味が出てきて、でもうちにあるのはオーケストラとか室内楽のガッツリクラシックのCDとレコードばかり。
好きな曲をリストにだだっと書き連ねて「CDを買ってください」と(笑)。
当時は今ほど吹奏楽曲を収録したCDはメジャーではなくて、ある冬休みに父と一緒に秋葉原のCDショップを梯子しても吹奏楽のスペースはわずかであった。
 吹奏楽にはそれほど(いや全く)興味が湧かなかった父は管楽器曲のスペースで
ロンドン交響楽団のブラスセクションのCDを発掘してきた。

それだけで十分だった。
パッヘルベルのカノン
カルメン組曲
ドビュッシーの月の光
吹奏楽を飛び越えて金管アンサンブルの魅力にあっという間に飲み込まれたのだ。

今は管楽器アンサンブルはもちろん、チェロアンサンブルも友人に誘ってもらって初心者なりに楽しんでいる。
聴くのも。
弾くのも。吹くのも。

原点は?と問われるとやっぱり小学生時代のリコーダーだったなあ、と

書いてみて気がついた今日この頃。

まとまらないまま長文にて失礼しました。


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