同じホルンパートでも個性が出るね その1
軽く近況をお話しするとホルンを再開してからずっとお世話になっているMフィルに加えて、2年ほど休団していたSオケにこの度復帰することにした。
「レギュラーの団員が3名になってしまって絶対的に人手が足りないので、復帰どうでしょう?」というメールをひょっこりといただいた。来る12月の演奏会プログラムが「相変わらず面白そうなラインナップなんだよなあ。」だったので、まあやってみようと。
割とちゃらんぽらんだけど意外としっかりしているパートリーダー 〜Mフィル〜
Mフィルのホルンパートは現在5名。最近3年ほどは退団や入団でちょっとしたメンバーチェンジはあったものの、基本のメンバーに落ち着いている。
T氏:最近ついに還暦を迎えたパートリーダー。高校〜大学〜大学院でずっとオーケストラ部でホルンを吹いてきた重鎮。実はとっても固い職業。
D氏:現在50代。とある超強豪高校吹奏楽部で「鬼軍曹」の異名をとった生え抜きのホルンプレイヤー。ただ吹奏楽からは「足を洗った」のだそう。めちゃくちゃ上手い。合奏中はパート内のサウンドにも気を配って的確にアドバイスをしてくれる。だからと言って厳しい雰囲気があまりないのがすごい。
S氏:私より数年先輩。高校〜大学で吹奏楽部とオーケストラ部を渡り歩いた「バイプレイヤー」。洋楽やジャズにも造詣が深く近所のおじさん・・・もといお兄さんたちとバンドも組んだりしている。ロマンチストな兄さん。
Aさん:多分私より10歳ほど若い。高校は吹奏楽部でトランペットを吹いてからホルンに転向したそう。社会人になってからはアマチュア楽団を渡り歩いている。彼女もすごく上手い。
私:中学校の吹奏楽部でホルンを吹いてから四半世紀のブランクののち再開。数えてみたら今年で10年目になるみたい。最初は大昔の記憶を頼りに吹いていたけど、個人レッスンを受け始めてからだいぶ上手に吹くようになった・・・と思う。
演奏の技術的な課題を見つけて的確にアドバイスをして、時には(本当にたまに)ピシッと辛口なアドバイスを絶妙なタイミングで出してパートの音楽を良いものにしてくれるのは主にD氏。
一方リーダーのT氏。基本的に個人の自主性に任せている、一見放任主義。
ただプログラム曲のパート割については一貫して平等性と話し合いによる決着を求めてくる。これは特に私に対してかもしれない。
楽器の経験値はもちろん、オーケストラの経験が圧倒的に少ないので、何となく後方のパートに落ち着こうをしてるんですな。4管編成なら3番とか4番、2管編成は降りちゃうとか。
初めて参加したときは右も左もわからずに前プログラムの3番、メインプログラムは4番をあてがわれて演奏したのだけど、打ち上げの時に「次は4番以外のパートも吹きなさいよ。」と。
それからはパート割を決めるときには「希望パートに1曲はトップパートを出しなさい」と。パート全体としては固定のトップ奏者、上吹き・下吹きを設定することを決して良しとしないのだ。おかげで2回に1回は何かしらの曲では1番を吹かせてもらっている。ホルンの先生は毎回のプログラムとパート割を見るたびに「・・・なんていうかバラバラというか。じゃんけんでもしたの?えっ!?話し合いでこういうパートになるの!?面白いねえ!」と実に楽しんでくれる。
この一見放任主義なパートリーダーT氏のおかげか、私は随分図太くなった。
「この曲好き」と思ったら
「Tさん、私この曲は他に希望する人がいなかったら1番吹きたいです。あとは3番か4番で全曲乗れれば乗りたいです。」とささやかなアピールをし、
T氏「おっ、いいね。じゃあこの曲は2番も候補として考えといてよ。」
私「ええ〜いいんですか?」
というやりとりも普通にできるようになった。
他のメンバーもそれぞれに
Aさん「メインはトップで。後は降りてもいいっす。」→T氏「せめて後1曲は乗りなさい。」
S氏「自分はどれでも良いんですけど、シューマンはトップ吹きたいかな・・・。」→T氏「はいはーい。」
D氏「私は残っているので・・・。」→T氏「全曲乗ってくれる!さすが!」
なんだかんだで一見ちゃらんぽらんなT氏のもと、意外と結束は強いのだ。
まあまあ長い付き合いになってきたMフィルのホルンパート。
もう一つのアマチュアオーケストラ、Sオケのホルンパートはというと、
だいぶ性格は違ってくるのである。
いつも通り(反省)長くなってしまったので次回に繋げたいと思います。
ではでは。