偶然が重なった奇跡の出逢い
私と彼の出会いは複数での集まりでカラオケに行った時だ。いわゆるオフ会。元々呼んでいないのに共通の知人に頼み込んで来たのだ。フォローもしていなかったから文字での絡みもなかった。その知人のキャスで話したことはあり、存在の認識はしていた。ただそれだけ。オフ会までは何の特別感もなかった。
あとから聞いたら彼の方はずっと私の事が気になっていたから、その集まりを知って私に会いたくて無理やり来たのだと。仕事終わりで1時間程度しかいれないのに。
その日、テンション上がってハイペースで飲みすぎて酔って、帰り際トイレ前でしゃがみこんだ瞬間、なぜか彼に「襲われたい」と思った。ほとんど会話もしていないのに。まともに顔も見ていないのに。
あとから聞いたらあのとき「知人いなかったら襲ってた」と言っていた。彼の強い性的エネルギーが入ってきたのかもしれない。
この感覚は今にして思えばスピリチュアル的な感覚であり人には説明しずらい。自分の「思い」や「希望」ではない。相手の「思い」や「希望」が入り込んでくる感覚。そしてそれを受け入れたいと思うか思わないかだ。
帰りは車で自宅近辺まで送ってくれた。
「なるべく長く一緒にいたかった」らしい。
車を降りる時、挨拶の軽いチュをしたところ舌を捩じ込まれた。
「なるべく印象を植え付けたかった」
「アピールしたかった」らしい。
私を送ったあと知人を送るから2人でそのあとの時間を過ごすのに…気まずさでいっぱいになるだろうに…本能のままに動いたのだろうか。当時、知人は彼のことを好きだったし彼もそれは認識していたのだから。
その後…
そのまま知人の好きな人として4か月が経った。彼からはTinderで見つけてスーパーライクしたとか、たまに軽くアピールするような事が何度かあり、それでも知人の手前、敢えて大げさに拒絶する、という意思が強く、フォロー後に、ブロックしたりもした。
そんな状態のまま…突然その日は来た。
珍凸写真が送られてきた。なぜ送ろうと思ったのか、なぜそのタイミングだったのか、今考えてもわからないという彼。わたしも不快ではなくむしろ少し嬉しくて「知人の好きな人でなければお手合わせ願いたいと思っている」という話をした。彼からは「誘われたら行くし誘いたい」とお試しセックスの提案がきた。
最初はもちろん断っていた。何度も断った。その時のやり取りは今見返すととても愛おしい。「でも、わかるけど、理性が、だけど、ダメ」のようなやり取りがかなり続く。それでも熱烈な押しに急に何かが降りてきて「そういえば明日のランチデートちょうど今朝断ったところ」「だから明日は時間ある」と…気づいたらふと自分から言っており、彼は「明日なら車出せる!」となり、さらに「昨日生理終わったところ」など偶然の偶然が重なり合って、凸写真きっかけからの急展開の凸アポと、偶然と奇跡の初逢瀬となったわけだ。
4か月前に一度リアルで会ったことはあるものの、ほとんど会話もしていないし、距離を置いて接していたから、彼のことを何も知ろうとしていなかったのに。なぜこんな展開になったのかも未だによくわからない。
ただ、キャスで絡んだりオンラインアプリゲームで一緒に遊んだりしている時は本当に楽しかったし、そうやって何となく距離は縮んでいたのかもしれない。
ひとつだけ言えるのは、彼はずっとわたしのことが気になっていたから諦めずにアピールしていたこと。わたしは気になっていたから敢えて距離を保って接していたこと。知人がいなければタガが外れるのはわかっていた。お互いに気になったまま4か月も過ごしていたのだ。今考えるとピュアだ。とてもピュアだ。
そしてお試しセックスのつもりで体を重ねた時の衝撃たるや…
それはまた次に