秋のやさしいフェアリー
バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。
「秋のやさしいフェアリー」と題したフェアリー詰将棋(変則ルールの詰将棋)の作品展を開催します。
つきましては、作品を募集します。
投稿いただいた作品は、この記事に順次追記していきます。
1.募集作品
フェアリー詰将棋(変則ルールの詰将棋)であれば何でもよいです。
使用するフェアリールール(変則ルール)や手数などは自由です。
難易度はフェアリー詰将棋に詳しくない人でも取り組みやすい程度にください(作者の主観で構いません)。
2.作品の扱い
投稿いただいた作品(投稿方法は後述)は、この記事に順次掲載していきます。
解答は載せずに掲載しますが、特に解答やコメントの募集はしません。
後日、解答と併せて Web Fairy Paradise で紹介させていただきます。
堅苦しいイベントではないので、作品投稿後にその作品を X や 詰将棋メーカー など(既発表作を載せられる媒体)で発信していただいて構いません。
X などのSNSに作品を掲載する際は、ハッシュタグ「#秋のやさしいフェアリー」を付けてください。
解答も作者自身で発表して問題ありません(Web Fairy Paradise に掲載されるのを待たなくてよい)。
3.投稿方法および締切
担当の駒井めいまで、Eメール か XのDM で作品を投稿してください。
4.創作に役立つ情報やツール
■ 検討ソフト
・fmza あるいは fm
Onsite Fairy Mateからダウンロードできます。
・簡単に使えるFM入門
fmの使い方が画像付きで説明されています。
■ フェアリールール
・WFP作品展登場ルールのまとめ
Web Fairy ParadiseのHPから見れます。
すべてではありませんが、多くのフェアリールールの説明文が載っています。
・1手詰から始めるフェアリー超入門
いくつかのフェアリールールについて、入門記事が掲載されています。
■ 図面作成
・Shogi3
Onsite Fairy Mateからダウンロードできます。
・FairyTsumePic
Web上で情報を入力して、画像を出力する形式です。
5.作品一覧
解答は Web Fairy Paradise 2024年11月号 に掲載予定です。
是非挑戦してください。
① 上谷直希 作
詰将棋と同じく、攻方は受方玉に王手をかけ続けます。
ただ、千日手ルールにおける攻方の目的は、受方玉を詰ますことではなく、局面を元に戻すことです。
「局面が同じ」とは、盤面・持駒・手番のすべてが同じ場合を指します。
攻方から指し始めて、最後の8手目は受方が指します。
協力ルールがあるので、受方も局面を元に戻すように協力します。
② 上谷直希 作
攻方の目的は受方玉を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も自玉(受方玉)が詰まされるように協力します。
安南ルールがあるので、駒の利きが変化することがあります。
③ 詰ナビのずんだもん 作
攻方が受方玉に王手をかけ続けるのは、普通の詰将棋と同じです。
ただ、最悪詰では攻方と受方の目的が逆です。
攻方はなるべく受方玉が詰まないように王手の仕方を選びます。
対して受方は自玉(受方玉)が詰むように指します。
④ springs 作
攻方の目的は受方玉を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も自玉(受方玉)が詰まされるように協力します。
All-in-Shogiルールがあるので、盤面の相手駒を動かしたり、相手の駒台から相手駒を打ったりできます。
受方の持駒は「残り全部」ではなく、「なし」なのでご注意を。
⑤ springs 作
基本的なルールは普通の詰将棋と同じですが、駒や駒台にいくつかフェアリールール(変則ルール)が用いられています。
Queen(Qと表記)やGrasshopper(Gと表記)というフェアリー駒(変則駒)が使われています。
玉が見当たらないようですが、本作は馬を詰ます設定です。
受方の持駒は「残り全部」ではなく、「歩17枚」なのでご注意を。
⑥ yabecchi0210 作
詰将棋と同じく、攻方は受方玉に王手をかけ続けます。
ただ、千日手ルールにおける攻方の目的は、受方玉を詰ますことではなく、局面を元に戻すことです。
「局面が同じ」とは、盤面・持駒・手番のすべてが同じ場合を指します。
攻方から指し始めて、最後の8手目は受方が指します。
協力ルールがあるので、受方も局面を元に戻すように協力します。
ネコネコルールがあるので、駒の利きが変化することがあります。
⑦ ひっぽ 作
詰将棋と同じく、攻方から指し始め、攻方は受方玉に王手をかけ続けます。
ただ、自玉詰における攻方の目的は、相手玉(受方玉)を詰ますことではなく、自玉(攻方王)を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も攻方王を詰ますのに協力します。
安南ルールがあるので、駒の利きが変化することがあります。
⑧ 源川さとし 作
通常のルールで駒取りをすると、取られた駒は駒台に移動します。
キルケルールでは、取られた駒は基本的に盤面に再生します。
それ以外は普通の詰将棋と同じルールです。
23の地点にいる「杏」は成香を表しています。
⑨ シナトラ 作
5五将棋という変則将棋が題材です。
5×5の盤を用い、陣地(駒が成れる場所)は最終一段のみです。
例えば、先手の飛が一段目(後手陣)に到達すると、龍に成ることができます。
同様に、後手の飛が五段目(先手陣)に到達すると、龍に成ることができます。
それ以外は基本的に本将棋と同じルールです。
5五将棋の初形配置は下図の通りです。
プルーフゲームなので、目的は詰みではありません。
5五将棋の実戦初形から問題図に10手で至る手順を求めてください。
2解と書かれているので、正解手順は2つあります。
⑩ 占魚亭 作
詰将棋と同じく、攻方は受方玉に王手をかけ続けます。
ただ、自玉詰における攻方の目的は、相手玉(受方玉)を詰ますことではなく、自玉(攻方王)を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も攻方王を詰ますのに協力します。
All-in-Shogiルールがあるので、盤面の相手駒を動かしたり、相手の駒台から相手駒を打ったりできます。
点鏡ルールがあるので、駒の利きが変化することがあります。
受方の持駒は「残り全部」ではなく「香4枚」です。
また、受方から指し始めることにご注意ください。
⑪ げん 作
攻方の目的は受方玉を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も自玉(受方玉)が詰まされるように協力します。
攻方取禁ルールがあるので、正解手順中の攻方の手に駒取りがあってはいけません。
受方は通常通り駒を取ることができます。
また、中立香車(n香)というフェアリー駒が使われています。
攻方駒でも受方駒でもない中立的な立場の駒です。
盤面にいる中立駒は攻方手番のときは攻方駒のように、受方手番のときは受方駒のように振る舞います(厳密には中立駒なので、攻方駒でも受方駒でもありません)。
駒台にいても中立駒のままですが、相手の駒台から中立駒を打つような着手はできません。
中立駒の中立性が機能するのは、盤面にいるときだけです。
受方の持駒は標準駒残り全部です(飛2枚・角2枚・金4枚・銀4枚・桂4枚・香3枚・歩17枚)。
⑫ シナトラ 作
5五将棋という変則将棋が題材です。
5×5の盤を用い、陣地(駒が成れる場所)は最終一段のみです。
例えば、先手の飛が一段目(後手陣)に到達すると、龍に成ることができます。
同様に、後手の飛が五段目(先手陣)に到達すると、龍に成ることができます。
それ以外は基本的に本将棋と同じルールです。
5五将棋の初形配置は下図の通りです。
プルーフゲームなので、目的は詰みではありません。
5五将棋の実戦初形から問題図に13手で至る手順を求めてください。
⑬ せら 作
詰将棋と同じく、攻方は受方玉に王手をかけ続けます。
ただ、自玉詰における攻方の目的は、相手玉(受方玉)を詰ますことではなく、自玉(攻方王)を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も攻方王を詰ますのに協力します。
受方から指し始めることにご注意ください。
本作は「やさしい作」という作品名が付いています。
⑭ ひっぽ 作
攻方の目的は受方玉を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も自玉(受方玉)が詰まされるように協力します。
PWCルールでは、取られた駒は基本的に盤面に再生します。
取られた駒が駒台に移る(通常の駒取り)条件もご確認ください。
盤面の「圭」は成桂を表しています。
⑮ 久保紀貴 作
攻方の目的は受方玉を詰ますことです。
協力ルールがあるので、受方も自玉(受方玉)が詰まされるように協力します。
「b) 安南→安北」と書かれているのは、ツインと呼ばれる出題形式です。
出題図をa図として解き、b)で指定された箇所を変更して同様に解きます。
「b) 安南→安北」は「安南から安北にルールを変更してください」という意味です。
つまり、a図は「”安南”協力詰3手」、b図は「”安北”協力詰3手」として解いてください。
安南や安北は駒の利きが変化するルールです。
駒の利きが変化する条件が異なるので、違いをよく理解してください。