めいのぼやき14 1手詰と看寿賞
バーチャル詰将棋作家の駒井めいです。
1.看寿賞
看寿賞の選考がそろそろ始まるようです。
看寿賞とはその年に発表された詰将棋から選ばれた年間最優秀作品に与えられる賞です。
短編(17手以下)・中編(19~49手)・長編(51手以上)の各部門で表彰する他、特別賞も設定されています。
過去の看寿賞受賞作は詰パラHPあるいは全詰連HPから見ることができます。
2.一桁手数で受賞した例
過去に一桁手数で受賞した作品は下記の通りです。
・小泉潔作 詰パラ 1981年5月 7手
・赤羽守作 詰パラ 1983年9月 7手
・行き詰まり作 「新たなる殺意」 詰パラ 1989年3月 3手
・水上仁作 詰パラ 1991年1月 9手
・原亜津夫作 詰パラ 2002年9月 9手
・谷口均作 詰パラ 2009年11月 7手
・上谷直希作 詰パラ 2016年1月 7手
そもそも一桁手数で受賞した例が少ないのですが、5手以下はもっと少ないのが分かります。
3.1手詰で看寿賞は可能?不可能?
受賞作の中で最短手数は上記の通り3手で、1手詰で受賞した例はありません。
こう聞くと「1手詰で寿看賞は可能なのか?」と妄想したくなります。
詰将棋作家なら誰しも一度は考えたことがあるのではないですか?
当然可能性はゼロではありませんが、相当困難であると想像できます。
3手詰であれば1手目にKeyとなる手を入れ、3手目で詰め上げる手という構成になろうかと思います。
しかし、1手詰であれば詰め上げる手がKeyとなる手も兼ねていなければなりません。
1手詰と3手詰の間には表現の自由度に相当な差があるのです。
本当に気が遠くなりますね。
1手詰で看寿賞を受賞する作品は今後現れるのでしょうか。