詰将棋創作相談室「作品の良さを評価する力を身につけるには、どうすればいいですか?」
詰将棋を芸術作品と扱った場合、「良い詰将棋」とは「将棋の実戦では見られない世界が表現されているもの」だと私は思っています。
詳細は過去の記事をご覧ください。
この記事では、「詰将棋の良し悪しを自分で評価できる力」をどう身に付けたらいいかを書いていきます。
まず大前提として「作品の良し悪しに正解はない」ということです。
作品を見たとき、人によって抱く感想は異なるのが普通です。
「”良い”と評価する人が多い」という状況は存在しますが、結局それは正解でも何でもありません。
詰将棋創作は基本的にお金にならないので、最も大事なのは「作者が自分で自作を良いと思ってるかどうか」です。
趣味で詰将棋創作をしているからには、自己満足はとても大事な要素です。
ただ、人には承認欲求があるので、誰からも評価されない詰将棋作品を発表しても面白くないでしょう。
詰将棋を創作し発表する上では、「自分がどう思うか」と「他人はどう思うか」のバランスをどう取るかを考える必要があります。
このバランスをどう取るかは、作者自身で決めなければなりません。
さて、作品を見たときに、「自分はどう思うか」が最も大事です。
「自分は良いと思うのか?悪いと思うのか?」「良いと思う(あるいは悪いと思う)理由は何なのか?」をしっかり言語化できることが大事です。
自分の価値観は案外自分で認識できていないものです。
意識して訓練していないと、いざ創作をするときに「自分は何を創りたいのか分からない…」という状態に陥ってしまいます。
例えば、私はWeb Fairy Paradiseという専門誌を読んだ感想を、noteにアップしています。
これはほぼ自分の勉強のために書いたものです。
自分の勉強を他の人に垂れ流しているに過ぎません。
作品を見たときに「他人がどう思うか?」も優先度は下がりますが、重要であることに変わりありません。
他人から評価されるためには、需要を調査することは避けて通れません。
また、自分の価値観を明確にする上でも必要です。
詰将棋を芸術作品として見慣れていない人は、限られた視点からしか評価できません。
他人の価値観に触れて、自分にはなかった視点で共感できるなら、自分の価値観をアップデートすればいいです。
もし共感できないなら、他人との差異として認識しておけばいいです。
最も気軽に他人の価値観に触れられるのが、専門誌の結果発表だと思います。
担当者の解説や解答者の短評が見れるので、うってつけだと思います。(私のように友達が少ないコミュ障の人にはとてもオススメです。)
他人の価値観に触れる際の注意事項として、「自分は良いと思う」「自分は悪いと思う」という感覚を捻じ曲げすぎないことです。
自分の価値観を捻じ曲げすぎると、何を作っても「なんとなく良さげな作品」で終わってしまいます。
要は、「誰かがいつか作りそうな作品」しか作れなくなってしまいます。
それでもいいと思うなら別ですが、そのような創作活動は基本的に面白くもなんともありません。
【 質問募集 】
詰将棋創作について質問があれば、下記のマシュマロにメッセージを送ってください。
(なければ自作自演で質問を考えていきます。)