詰将棋創作相談室「他者の作品を参考にしつつ、オリジナリティを出す方法はありますか?」
他人の作品を見て「お、これいいな」と思ったとします。
「自分もこのテーマで作ってみよう」と思うと、ほとんどの場合劣化版が出来上がります。
作者が膨大な時間をかけて創り上げ、「これがベスト(あるいはベター)だ」と判断して発表していることがほとんどだからです。
創作の訓練として割り切るなら、劣化版を作ることにも十分に意味があります。
ただ、専門誌に投稿することを見据えているなら、少しでもオリジナリティがほしいところです。
少しでも「進化させる」意識が必要です。
「自分もこのテーマで作ってみよう」ではなく、「自分ならこのテーマをどう進化させるだろう」ということです。
「4回やっているけど5回に増やせないか?」などの量な進化は、最もシンプルなアプローチです。
「テーマは同じでも、こういう手順にした方が感触が良さそう」などの質的な進化もあるでしょう。
ただ、延長させるような進化は、前述の理由で難しいことが多いです。
参考にしている作品の作者も、散々考えていることでしょうから。
創作の方向性が定まりやすい利点はあるので、創作技術に自信がある人にはオススメです。
他には、「この手筋と組み合わせたらどうなる?」など少し異なる方向に分岐させる進化も有力です。
組み合わせによって新しい価値を見出そうとするのは、詰将棋創作の分野に限らず、アイデア出しで一般的によく使われる手法です。
うまく形になることの方が少ないですが、成功すれば十分なオリジナリティが出せます。
とにかく「これはこれで価値がある」というラインを探ってみてください。
【 質問募集 】
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(なければ自作自演で質問を考えていきます。)