夏への憧憬
やっと、夏休み。
今年は特別な夏休みだ。
ひまわりの迷路に行くこともなければ、
祭りも花火もない。
好きな人と浴衣を着て待ち合わせて、
思いを心のうちに秘めて一日過ごすなんてこともない。
ただ、私達はコロナに慣らされた。
なんでもないことで幸せを感じることもある。
別に隣に誰かがいて、画面越しに誰かと笑いあえればそれでもいいかと思えることもある。
それでも、やはり夏に憧れる。
『夏』から連想される物事の数々を夢見る。
本当は、花火をしたい。
線香花火を競い合いたい。
風鈴の音聞いてスイカ食べたりしたい。
なんでもない理由で夜通し語ったり、少し甘酸っぱい時間を過ごしたい。
ふと思い返して、夏を思い出せるようなそんな日々を過ごしたかった。
この夢の対象はなんでもない。
彼氏でもいいし、親友でもいいし、ただその時一緒にいたい。って思った人と、ただ、素敵なことをしたいのだ。
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