2022年6月「読んだ!」マンガまとめ
こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。
新旧作品問わずに、今月読んだマンガを全て紹介する本企画。元々マンガが大好きで毎月たくさんマンガを読んでいましたが、マンガライターとして活動し始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全作品、しっかりとした漫画評を書きたい!けれど、現実的になかなか難しいので、あらすじや一言感想メインで紹介していこう…といった背景で誕生しました。
ちなみに、「Real Sound ブック」さんでは“今月発売された新刊”というしばりでおすすめのマンガを紹介しているので、とにかく新作が読みたい!という方はこちらもぜひ。
読み応えのある、または濃密な書評が読みたい方にとって、こちらのnoteはかなり薄く感じるかもしれませんが、もし良ければ読んでいってくださいませ。この記事が、あなたにとって新たなマンガとの出会いになりますように。
▼ 過去の記録はこちら
本の虫 ミミズクくん(1巻)
本好きな祖父の影響から”本の虫”となった小学4年生の剣。そんな彼が、文学に登場するセリフやシーンをきっかけに日常の困難を乗り越えていく。 過去に読んだ本が自分の人生と交わり、救ってくれる時がある...その瞬間を漫画で表現した作品だなと。
黄泉のツガイ(1巻)
『鋼の錬金術師』の荒川弘先生が、『黄泉のツガイ』を引っ提げて約11年ぶりに「月刊少年ガンガン」に帰還…!そんな超話題作の記念すべき第1巻。山奥の村を舞台に主人公・ユルと村の奥に幽閉されている双子の妹・アサを巡り、兄妹、そして村に隠された秘密に迫るバトルファンタジー。 荒川先生が描く、異世界、現代、ファンタジー、バトル...この全ての要素を体感できる神漫画。不意にくるギャグ展開もたまらん。
推しの肌が荒れた〜もぐこん作品集〜
新潮社さんが運営するWEBマンガサイト「くらげバンチ」の読切史上、最大のアクセス数を記録したことで話題・もぐこん先生の短編集。 誰も焦点を当てなかった、いや見ないようにしていた部分を力強い筆致で描く強烈な一冊。『きしむ家』推し。
昴とスーさん(6巻)
大人と子供を繰り返す青年・昴と恋人・澪が織りなす、少し不思議な純愛ストーリー。いよいよ最終巻! 抗えない運命に立ち向かう...なかなか重い設定なのに、2人の関係性ややり取りが本当に尊い。一生2人の物語を見守っていたいくらい、大好きな作品。
みなそこにて(1巻)
不思議な因習が残る田舎町を舞台に繰り広げられる、人喰い人魚と少女の怪奇譚。 絵柄がすごく綺麗で、登場人物も美しいのに、物語がぞっとするほど不気味。作中に漂う閉塞感もたまらない。
ベルセルク(1〜41巻)
昨年、作者・三浦建太郎氏が逝去され、休載していたダークファンタジーの金字塔『ベルセルク』。そんな本作が、なんと6月24日発売の『ヤングアニマル』13号にて連載を再開!
私は『ベルセルク』が連載開始した2年後に生まれており、高校生くらいの時に後追いで読み始めた層なので、正直“ベルセルク世代”ではない。だけど、この作品がめちゃくちゃ好きだ!!!!!!!そんな思いをQJWebさんのコラムに詰め込むにあたり、1〜41巻を読み直しました。大人になってから改めて読むと、ファルネーゼ好きだわ。昔、三浦先生が公式ファンブックで「ファルネーゼは新人OLをイメージして描いた」的なこと仰っていたなぁ。すごくわかる。QJWebさんの記事もぜひ読んでみてください。
女の子がいる場所は(1巻)
モロッコ、インド、アフガニスタンなど、国も宗教も文化も違う、それぞれの少女たちに襲い掛かる“女だからこうあるべき”を描いた本作。これが現実で起きていることなのだと思うと怒りを通り越して絶望すら感じてしまう。けれど、やまじえびね先生の繊細なタッチで描かれる絵によって、冷静さを取り戻し、物語の裏に潜む社会的背景について考える余韻が生まれる。久々に「読まなければいけない」という衝動に駆られた作品。
ゴールデンカムイ(30巻)
全話無料公開のお祭り騒ぎに乗っかったため、30巻の展開もこの先の結末も全て知っている。だが、それでも改めて読み直すとページをめくる手が止まらない、そんな猛烈な気迫に溢れた巻だった。特に、野田サトル先生も言及していた「加筆修正」について。表紙を飾る鶴見中尉など、第七師団周りの加筆修正にもう巨大感情闇鍋…..。
金色のガッシュ!! 2 Page 4
俺らが見たかった"金色のガッシュ"が詰まっててもう深夜に号泣したPage4。続編のあまりにも絶望的な展開が嫌になって離脱した人は諦めずにマジで最新話まで読んでくれ…。
恋するMOON DOG story38
トリマー・律歌と月を見ると犬化してしまう美男子・アキラが繰り広げる溺愛ラブ。もうね、俺らの青春『紅茶王子』の山田南平先生が作者なんだから間違いがないのよ…。最新話もみんな可愛かった。癒し。
マガマガヤマ(1巻)
山をテーマにしたホラー短編集。“山ホラー”の決定版と謳っていて、シュチュエーションを絞って恐怖を描くって新しいなと。グロい怖さはないので、純粋なホラーを求めている人にはおすすめ。
鍵がない(読み切り)
6月初旬にかなりバズっていた読み切り作品。タイトル通り“鍵がない”男の深夜の放浪譚を描く。特段ドラマチックな展開は起きないけれど、鍵を無くしたことで見えてくる、日常の些細な機微というか人との関わりというか…。なぜか読み応えのある面白い作品だった。
フールナイト(4巻)
過酷な格差社会で”人”として生きるか、それとも一時の裕福さを手に入れて”植物”として死んでいくか…。この複雑かつ残酷な設定と、絶望や苦悩に陥りながらもなお生きようとする力強いキャラクターの心情を圧巻の画力が最高すぎて、昨年から一生推してる作品。毎巻、毎巻、面白いと絶望を更新してくるところも最高。
夏目アラタの結婚(8巻)
まさかこんな展開になるとは…。1巻を読み始めた時誰が想像しただろうか。いや、マジで。8巻で真珠というヒロインがより一層わけがわからなくなった。あと、6巻くらいから法廷ミステリーっぽい展開になってきていて、そこも本当に面白い。
BLUE GIANT EXPLORER(6巻)
米国編のメンバーがなんとなく固定し始めたな…と感じる6巻。そして、いつも思うんだが、読み終わるのが一瞬(良い意味で)。
2022年6月雑記
ガッツのこのセリフに叱咤されながら、駆け抜けた6月。一体どんな状況でこのセリフが作中に登場したのか簡単に説明すると。ファルネーゼという信仰深いキャラクターが、立て続けに起こる怪異に混乱して、戦うことから目を背けて神に祈り出すんです。それに対して、ガッツは祈るということは現実逃避であると、祈る暇があるなら現実と向き合え!と、このセリフをファルネーゼに言い放つんです。
自分がずっとやりたいと思っていた、または目標としていた仕事なのに、いざ舞い込むと尻込みしてしまう。自分で良いのかなと、自分にその資格があるのかなと…。6月は本当にそういった仕事が多くて、もちろんとてもありがたいのですが、あまり人にも相談できずに悶々と仕事をしていて。悶々としすぎて、謎に占いに縋ったり、すごくメンタルが揺らいでいました。そんな時に『ベルセルク』連載開始に向けてのお仕事をいくつかいただきまして、改めて読み直した時に今の自分に響いたのがこのセリフでした。
現実と向き合い続け、今の自分にとってのベストを尽くしたお仕事たちが7月に続々リリースされるので、もし私の告知ツイートなど見かけたら読んでいただけたら嬉しいです。
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