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その「当たり前」は常識なのか ~注意したい表現 5分類~ :ゲームのルールの伝言ゲーム

こちらはアナログゲームマガジンの連載「ゲームのルールの伝言ゲーム」の5回目、本文途中から有料となります。

はじめに

7/9(金)から配信されている、ゲムマライブ(YouTube)のルールライティングの回が、経験豊かな郡山さんのノウハウが披露されており、とても面白かったです。事後も配信されているので、他の企画含め、是非ご視聴ください。

アナログゲーム人気の影で心配してしまう事

テレビでアナログゲームが取り上げられる機会が、明らかに増えました。先日はオインクゲームズの「インサイダーゲーム」を遊ぶ光景が目に入りました。

ドン・キホーテや東急ハンズといった小売店でも、当たり前のように作品が陳列され、アナログゲームの敷居がどんどん低くなっているように思います。

今まではゲームマーケットやゲーム専門店で買うことが多かった同人(個人製作)ゲームについても、BOOTHやAmazonなど通販での入手も容易になって、販路が広がっています。

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自分の趣味が認知されていることを喜ぶ反面、心配な点もあります。

ルールブックの読み手が、あらゆる層になっていくことで、アナログゲーム未経験な人、もしかするとデジタルゲームすら遊んだことの無い層の人が読んで、ルール説明をするかもしれないのです。

果たして、そのルールは読みやすいでしょうか。また、正しいルールで遊んでいるのでしょうか。

Re:ゼロから始めるルール生活

アナログゲームは、その箱や見た目からは、ルール理解の難しさや推奨されるゲーム経験値が分かりにくいです。箱には「12歳以上」などの年齢表記はありますが、低年齢向け以外になると難しさはピンキリです。

そのため、大人なら誰が読んでも遊べることを目標にした方が良い、と自分は考えます(個人の意見です)。
言い換えれば、何もゲームを知らない人を読み手に据えたいものです。
ルールブックを作る方は歴戦の猛者であることが多いとは思います。ですが、自分にも耳の痛い言葉ですが、初心に返って表現について考えてみましょう。

ゲーマーの常識は非常識

ネットやツイッターでたびたび見かける、アナログゲームの失敗談・問題提起に、「『トリックテイキング』のルール説明」があります。

「このゲームはトリテで、4スート、マストフォロー・切り札あり、12回のトリックを行います」
……なーんて専門用語たっぷりに、しかも詳細な説明を省いたまま、初心者に伝えてはいけませんよ、ということです。

ここまで極端な例は、広く深い1ジャンルとなったトリックテイキングにほぼ限られるにせよ、ルールライティングにおいて、「相手の分からない言葉を説明なしに使わない」ことは大事です。

ここで厄介なのが、「自分が分かる言葉・スムーズに理解できる表現と、他人のそれらが一致しない」ことです。
タイトルを回収すれば、「自分の『当たり前』は他人の常識ではないことがある」のです。

ルールブックに限らず文章作りのノウハウにおいて、他の人に読んでもらうことの大事さが説かれるのは、そのためです。

でも、注意したい表現には、ある程度パターンがあると考えました。なので、例によって図にまとめました。
ひとまず一人でルールを書く時、またはルールを説明する時に、参考にしてもらえればと思います。

気を付けたい5種類の表現

分類はざっくりです。
極力、実際に使いそうな表現をピックアップしています。

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