ルールブックはファンタジー小説だ 〜「カンバン」読み比べの巻〜 :ゲームのルールの伝言ゲーム
こちらはアナログゲームマガジンの連載「ゲームのルールの伝言ゲーム」の4回目、本文途中から有料となります。
はじめに
最初に断っておくと、連載の最初で「なるべくゲームの実名を挙げません」と述べましたが、あれは主に同人(個人制作)ゲームの事を指しています。
ということで「宝石の煌き」に続いて実名を挙げてしまいます商業ゲームは、V.ラセルダ作の「カンバン(Kanban)」です。
旧版が2014年に発売。邦題は「カンバン:自動車革命」。その後、「カンバンEV」としてリメイクされ、2020年に海外版、2021年4月に日本語版が発売されました。EV、すなわち電気自動車です。
何故「カンバン」をテーマに選んだの?
旧版のルールを読んですぐ、ルールブックを再構成して説明用の「インストブック」を自作してしまったぐらいです。ルールブックに不満があったとも言えます。
どんなゲームなのか
カンバンといえばトヨタ式。
自動車の組立・生産ラインの管理を通じて、工場の目標を達成したり、定例会議での発言力を高めて得点を得ていく、テーマ性たっぷりなゲームです。
そして……かなりのルール量とプレイ時間を要求する、重量級ゲームです。
旧版が出た当初は、「こんなにルールが多いゲームがあるなんて…愛すべきバカ!好き!」と思っていました。
しかし、今やこれぐらいのルール量のゲームは珍しくなくなってきているイメージです。時代ですね。
新旧のルールブックを比較してみた
自分のルール読解力の無さを考慮しても読みづらかった、そんな旧版ルールブックですが、6年を経て発売された新版では随分変わっていました。
何が読みづらさの原因だったのかを知るためにも、比較してみましょう。
ここから先は
アナログゲームマガジン
あなたの世界を広げる『アナログゲームマガジン』は月額500円(初月無料)のサブスクリプション型ウェブマガジンです。 ボードゲーム、マーダー…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?