ルールブックで「えかきうた」 ~想像の形を統一させるために~ :ゲームのルールの伝言ゲーム
こちらはアナログゲームマガジンの連載「ゲームのルールの伝言ゲーム」の10回目、本文途中から有料となります。文字数は約4,000字ですが、文章入りの図が多いです。
はじめに
今年はThe100を投票し忘れました。
コロナ禍にも関わらず、今年の自分は150種類以上のアナログゲームを遊んでいたようです。The100の代わりに、マガジン大賞で色々紹介する予定です。そちらの方が語れます。
愛ゆえに
さて、今年春から始まった本連載では、試行錯誤しつつ色々なテーマでゲーム説明書について論じてきました。
取り上げた中には、「書き手が当たり前と思っているが読み手は分からない」「ゲームの流れについて記載が不足している」など、大事なルール記述が不足していることも見られました。作者が想定していないような例外は除きます。
これらの不足は、総じてゲームの作者やルールの書き手が、読んでいて「不足はない」と感じているからだと思います。思い込みや前提知識があるため、一般的な読み手とは見ているものが違い、それにより、文字から思い浮かべる内容が違うのです。
それもそうでしょう。ゲームの作り手側がテストプレイを重ねた、愛のこもったゲームです。そのゲームについての知識と経験、思い出や熱量がついて回るのも仕方ありません。
前にも書いた通り、文章という媒体で、物理的空間的なイメージを、統一した形で読み手に想像させることは簡単ではないです。
それでも、ルールブックを作る以上、努力したいところ。
えかきうた、してみませんか?
そこで、です。
自己チェックの1つの方法として、「えかきうた」を提案してみます。
説明書に書いてあることしか読み手は分からない、と決めつけてみます。
文字通り、説明書の文字に従って、絵を描いてみるのです。
メロディはないので、正確に言うと歌ではないです。
ポイントは下記の2点です。
ただし、一般的な「えかきうた」には、どんな形を描くかしか歌われないこともあり、位置や方向、時に大きさについて記載が必要なことに注意します。
例文として、ルールブックを自作しました。
叩き台として、あえて酷い文章にしているので、ご了承ください。
また、元美術部・漫研部員でしたが、年月を経て絵心は失われました。
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