「コンクールで差がつく!審査員が見る重要な3つのポイント」
審査員から見たコンクールとは?
先日、コンクールの本選審査員の仕事がありました。
私も中学生から20代半ばまで毎年色々なコンクールに挑戦し、上手く行った時もあれば・・・あえなく予選敗退したコンクールも数知れず。今は審査員という立場でコンクールに携わっていますが、受けていた過去の自分と現在の自分では随分視点が変わったものだな、と感じました。ステージで精一杯素晴らしい演奏をしてくださった皆には温かい拍手を送ります。今日は「審査員」の立場から感じた感想を書いてみたいと思います。
あなたがコンクールに向けて心を込めて準備している姿を思うと、私もあなたと同じように熱い気持ちで応援したくなります。でも、ひとつだけ忘れないでほしいのは、審査員たちもあなたのその努力をしっかりと見つめ、聞いているということです。コンクールの舞台で、あなたの音楽が最も輝くために、いくつかの大切なポイントを心に留めてくださいね。
1.チューニングの大切さ
チューニングは楽器演奏の基本の「基」です。ただ音を出しているだけになってはいませんか?Aの音を出す瞬間から、審査員たちはあなたの音楽を聞いています。チューニングは単なる音出しではなく、音程をしっかりと合わせる大切な作業です。しっかりと音程を整えることで、あなたの音楽はもっとクリアで、美しく響き渡ります。実は、このチューニングの段階で、あなたの演奏全体の質がなんとなく見えてしまうこともあるのです。
2.伴奏者とのコミュニケーション
ピアノ伴奏者とのアンサンブルを楽しみましょう。せっかくのピアニストがただの伴奏音源になっていては勿体ないです。二人で一つの音楽を作り上げるのですから、しっかり意思疎通をしましょう。曲の方向性やあなたの表現したいことを明確にし、伴奏者とともに統一感のあるアンサンブルを作り上げてください。お互いの音を感じ合い、会話するような演奏ができれば、舞台上でのあなたの音楽はより豊かに、そして生き生きとしたものになるはずです。
3.音楽は和声で出来ている
そして最後に、和声を感じること。フルートは単音楽器であるため、どうしても旋律だけに意識が集中しがちです。しかし、音楽は常に和声の中で成り立っています。この部分がどんな調性なのか、明るい響きなのか、暗い響きなのかをしっかり理解して吹くことで、あなたの音色には表情豊かな変化が生まれます。和声感を意識せず、なんとなく吹いてしまうと、どうしても単調な演奏になりがちです。スコアを縦に読み、和声の流れをつかんで曲を勉強することで、あなたの音楽はさらに深みを増すでしょう。
あなたの一音一音には、これまで積み重ねてきた努力と情熱が詰まっています。それを審査員たちに届けるためにも、これらのポイントを大切にして、最高のパフォーマンスをしてくださいね。
あなたの音楽が、舞台で輝きますように。
心から応援しています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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