私を愛して
私は誰だ。
私は私だ。
他の誰でもない。
では、他の人と何が違う?
私にしかないもの。私だけのもの。
信念も個性もこれといってない。
人生のなかでこれだけは、と貫き通せるようなものも今のところ見つかっていない。
髪色やピアスや服装が多少目立つかもしれない。
それでも、人目を気にして、思いっきり自分の好きなものを楽しむことは出来ない。そんな勇気がない。
何をしても中途半端で、生きる意味も、誰かに訴えかけたい事も、自分の中の核みたいなものも、まだ分からない。
自分はいたって普通、だと思った。
ドラァグクイーンを見て、とても美しいと思った。
どんなに派手で奇抜でも周りの目を気にしない。
自分が一番美しいと思える姿で生きること。
好きなものを好きだと言えること。
自分らしさ、を理解すること。
それがどんなに難しくて、素晴らしいことか。
自分の好きなものを誰かに馬鹿にされたり、邪魔される理由はひとつもない。
好きに生きていけないことなどない。
それでも、周りの目を気にしてしまう。
人からどう言われるか考えてしまう。
それが普通かもしれない。
私は普通に生きていきたくはない。
自分を一番愛していたい。
コンプレックスなんて山ほどある。
人があまり気にしないような細かいことも。
それでも、それら全てがあって私だ。
自分を愛せなくて誰が愛してくれる。
コンプレックスも恥ずかしがらなくていい。
好きなものを隠さなくていい。
周りに理解されなくても、浮いたとしても。
好きなものは好きなままでいていい。
スタイルも肌も顔も嫌いにならなくていい。
全部愛して、よりよくするために努力をする。
美しくあるために。
私が私らしくあるために。