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内山壮真~覚醒の9月~

はじめに

内山くんの消息がわからなくて寂しい限りな暁めぐりです。
今回は成長著しい「ヤンスワ」の一人、内山壮真のお話です。今シーズンは2度の特例抹消を除いて一軍に定着した内山くん。キャッチャー、レフトを中心に、ときにはセンターを守りながら一軍での打席を多く経験しました。
打率.229は一見すると物足りなくみえますが、シーズンの集大成となる9月/10月には高いスタッツを残して来季への希望を見せてくれました。
本記事では「ヤンスワ成長記」その一回目として、内山壮真が終盤戦に残した確かな成長の証を、詳細なデータで振り返ります。

※本記事では基本的に9月と10月のデータをまとめて扱っています
→10月の試合数が少ないため
※記事に何かあればこちらまで
暁めぐり@燕党新人Vtuber(@Meguri_Akatsuki)さん / X (twitter.com)


8月までの成績

内山壮真 8月までの成績

8月までの内山くんです。
前半戦をまとめて扱っていますが、4月までがかなり悪く、逆に5、6月はかなりよかったですね。
基本的にはストレート打率が打率より低く、変化球が得意な印象。8月は減りましたが、ストレートに対する空振り率も高め。参考までにスワローズ野手陣の平均が8%、投手陣がとった空振り率が6%です。
最後の見極め率は、ボール球を見極めた率です。

内山壮真 球種別打率(前半戦)

参考までに前半戦の球種別被打率を。
データとしても印象としてもカットボールにやたら強いな、というのはありましたね。基本的には変化球、特に曲がり球に強いというイメージ。
どちらの図を見ても、一軍においてはストレートが課題に見えました。
では前の画像に9、10月のものを加えてみます。

9、10月の成績

内山壮真 10月まで

赤字になってる一番下の行が終盤戦のものです。
18試合で打率3割を記録。特筆すべきは対ストレート。ストレート打率も.300(20-6)まで跳ね上がり、空振り率に至っては1%。最終戦最終打席で、セーブ王岩崎優の初球ストレートを空振した1球のみでした(その打席もインローいっぱいの直球をレフト前に運んで同点適時打)。
ストレートに関しては見極め率も月間で初めて9割超(燕平均82%)。左右別で見てもどちらも打てていますし、表にはありませんが直球に関しても左右関係なく打てています(対右:13-4/.308 対左:7-2/.286)。
ストレート以外は下の画像で。

内山壮真 9、10月変化球スタッツ

フォークに関してボール球を全部見切って空振り0。チェンジアップはデータ不足かなと。スライダーも空振り率は平均付近に収まっています。

内山壮真 9、10月 球種別打率

球種別打率はこんな感じ。
カットボールが得意なのはそのまま。+αで、フォークに対応しながら高い対ストレート打率を残しています
ここまでデータを並べてきましたが、とんでもなくストレートに強くなってますね。それも変化球に対応しながらの成績で、確かな成長を感じます。
まだ結論を出すのは早い気もしますが、なかなか打率が上がらない中でも、外野併用で一軍の打席を多く経験した結果が出ている気がします。

打球方向分析

内山壮真 打球方向(左:前半戦 右:9、10月)

次に打球方向を見ていきます。一例として前半戦と終盤戦を。
ピンクが安打、青がフライアウト、オレンジがゴロアウト。記号の〇がストレートを、それ以外の図形が変化球を表しています。
フライ/ゴロアウトの率はそれほど変わりません。明確に違うのが2点。
まずは1塁側ファウルゾーン方向へのフライアウトの減少です。前半戦では〇のストレートを中心に目立つ1塁側へのフライアウトが終盤戦は激減。
一概には言えませんが、ストレートに差し込まれることが減ったかなと。ファウルの打球方向は記録していないので参考までに。
(2022との比較ではフライアウト率がかなり上昇しています)
もう一つがサードゴロの減少。こちらは前半戦で、変化球を中心に多かったサードゴロが終盤戦はストレートを打った1本のみに。
どちらも母数の違い等、色々厳密にはしていませんが、傾向としてはみてもいいかなと。
最後に、ストレートに強くなった/打球方向に変化が見られた要因を、終盤戦に関して左右別打球方向をみることで推測してみます。

左右別打球方向(終盤戦)

内山壮真 左右別打球方向(9、10月)

ほんとうに参考程度ですが、まずは対右。
ストレートが外野に飛んだ7本のうち5本が右方向。終盤戦、無理のない綺麗なスイングでライトに強い打球を飛ばしていましたね。
一方で変化球をレフト前に3本。ヒットになる/ならないを別にして、広角に大きな打球も放っています。
対左をみると、ストレートのヒットはレフト方向へ。差し込まれたように見える打球が右方向に散見される感じ。
総合すると、対右は変化球を引っ張り気味に、ストレートは右方向を中心に反応でレフトへ、という待ち方に見えます。
対左はさされないようにストレートもある程度前にポイントを置いているのがイメージできるかなと(あくまで想像です)。
待ちを変えて広角に強い打球を飛ばす、ストレートをライト前へ、変化球を詰まりながらレフトへ。村上の後ろで3割打つ偉人のヒットパターンに似てますね。違いもたくさんありますが。

まとめ

一軍のストレートに対応できているように見えるので正直、来シーズン期待しかないです。今年高卒3年目でまだまだパワーはついてくると思いますし、ホームランも増えると嬉しいなと。ホームランはすべて左方向への打球なので打率と両立させながら「どう増えるか」も楽しみです。
ゆくゆくは捕手として首脳陣は考えていそうなので、来季もまた起用法に関しては色々あると思います。一軍のボールに対応しはじめていること、外野守備も悪くないことを考えれば、負担は大きくなりますが来年も外野はやるんじゃないかな、と予想しておきます(ドラ1度会でも出場機会はありそう)。
BABIP.247で、オープン戦から4月にかなり躓いたことを考えれば、来季は間違いなくいい数字を出してくるのではと思います。

終わりに(次回予告)

「あなたは今どこで何をしていますか?この空の続く場所にいますか?」
記事執筆中10月21日時点で、負傷等の情報のない内山くん。ケガだけは……まあこの時期なので来季に大きく響くものでなければという感じ。
ヤンスワの話だと、フェニックスで試合に出てるメンツは順調そうですね。長岡はやっぱり2軍だとやること多くなさそうですし、普段の戸田メンバーもいい感じに見えます。
次回ですが、投手陣のスタッツをランキング形式で紹介する記事/もしくは、木澤くんの左右別分析になります(急に書きたくなった)。
それが終わったら長岡のバッティングについて取り上げたいなと。前々からやりたかったものの一つで、1から分析するのでこちらは時間がかかりそうですね。
では内山壮真の無事を祈ってこの歌詞で締めたいと思います。

いつものように笑顔でいてくれますか?
今はただそれを願い続ける…

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