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AI時代の教育?子どもマルシェを開催して気がついた。「子ども達は常に考えている」

3.子どもたちにどのような教育が必要なのか?
これからの時代に必要になってくる能力それは発信力です。
発信力とは次の3つの技能からできていると感じています。
➊自分の意見を通すための話術
➋相手の意見を真意を理解する洞察力
➌自分の意見を発言するための哲学

この3要素が必要になります。
知識の請負をするのは簡単なことですが、そこから自分はどのように思うのか、どのように感じるのかという独自の意見を持つという事が非常に大切なのです。
シンギュラリティ問題から、今後の学校教育の在り方とは?
note とらねこより

何故子どもマルシェをやろうと思ったのか?

 2045年には『人工知能が人間の知能を超える』といわれています。今から約20年後・・・。今の子ども達が大人になり、社会で活躍する頃です。人間の知能はAIに追い越されるのだそうです。そのころには今の仕事の6割が無くなり、新しい仕事に変わっているのだそうです。

計算することや文章作成、専門的な知識などは人間よりもはるかに速いスピードで人間よりも何時間も忍耐強く24時間365日、文句も言わずに働き続けてくれるAIが活躍する時代がやってくるのです。

そんな時代に向けて今の子ども達が学ばなければいけないことはなんでしょうか?
それは・・・「人間にしかできないこと」と言われます。
人間にあって、AIにはないもの。それは「五感」と言われる「感じる力」なのです。
ということで、子ども達の五感を研ぎ澄まそう!企画がスタート!
その名も「ちいさなイエナプランクリスマス子どもマルシェ」

仮説と検証でまずはやってみよう!企画です。

2022年12月11日(日)に奄美大島のゲストハウスマーメイドを使って
「小さなイエナプラン海のまなびや」初めての「子どもマルシェ」を開催しました。
今回はモニター開催。ハロウィンが終わり、盛り上がっている子ども達に「次はマルシェやるから何がしたいか考えてね」とだけ告げて、細かい指示はほぼなし!(親御さん的には大変だったかと思います。いつもご協力ありがとうございます)

最初に手を挙げ小学一年生のさらちゃんはなんと「エステサロンをやる!」との言葉に一瞬「そんな小さな手でできるの?」と、大人の悪なる思考が出てきましたが・・・見事な手技に脱帽でした。

さらちゃんの背術、実はコロナ禍でお休みになったときにお母さんにしてもらったマッサージがとても気に入って、自分もやってあげる!というGIVEから始まったのだとか?


イエナプランの素晴らしさと教育現場システムの壁

2022年は「イエナプランに明け、イエナプランに暮れた一年」でした。
まさしく、AI時代に必要なのは、「GAFA」に変わる新しいデジタル人財の育成ではなく、「人間にしかできないことを、人間らしくやれる人間を育てる」ここに尽きると考えています。
しかしながら、日本では義務教育となる学校教育が社会の中でシステム化されてしまっており、大きな夢を抱いて学校の先生になった若い先生方が夢破れ3年から5年以内に辞めていくという現実。そして24万人にも及ぶ不登校児童。この国の教育現場はどうなっていくのか?先が見えない状況の中、強固な社会教育システムだけがまるで人工知能の様に繰り返し、教育現場に投入されていると感じます。

イエナプランの創始者ペーター・ペーターセンはルソーに影響を受けたと言われています。そのルソーは「人間は善なるものとして生まれてくるが、大人達によって悪なるものに変えられる」という様なことを言っています。保育の学びとして現在も、ルソーの「エミール」子ども達を導く時の哲学的な考えつまり、人間の子ども達は、五感を使って以下の様な社会体験を繰り返しできるような環境が必要なのです。

という事で、まずはイエナプランの要素を取り入れて、子ども達にマルシェをやってもらおうとなりました。

ワールドオリエンテーションマルシェバージョンです。子ども達に体験を通して、自分の強みを知り、自分の価値に気づく。
そして、弱みに気づき、他者の価値に気づく。
そして、社会のシステムを知り大人になる練習を重ねる。学校では中々体験できない取り組みです。

①五感を使って自分が感じたことを仮説を立てて、形にする。そして、それを表現(発表)できる場を与えてあげること。
②自分が考えたことが周りにどの様に受け入れられるのかを体験を通して知ること
③体験したことでうまくいったこと、思ったこととはちがったことを知る
④自分が思った様に行かなかったことを改善するために、新たな仮説を立てて組み立てていく
⑤同じものを違う方法でやってみる(検証)⑥②〜⑤を3ヶ月から半年スパンでやってみる


可愛い手作りの雑貨を販売したななちゃん
自分で作った小物が売れて嬉しそうなことりちゃん
クリスマス飾りのワークショップひよりちゃんはこの日のために大量のどんぐりを集めた。
れいくん4歳はパパとママに手伝ってもらって、ペットボトルボーリング


経済格差が教育に影響を与えてはいけない

イエナプランが広がったオランダでは、公立の学校も、オルタナティブ教育「モンテッソーリ、シュターナー、フレネ、イエナプラン等」も学費は全て税金で賄われています。
では、オランダは最初からこのような教育が行われていたのでしょうか?そそうではないのです、元々は今の日本と同じ様な「画一一斉授業」が行われており、沢山の「落ちこぼれ」の子ども達がいたと言われています。
そんなことがあり、「新教育運動」が盛んになったオランダにイエナプランを持ち込んだのが「スースフロイデンタール」という女性でした。
今でもオランダでは公立の学校が9割、イエナプランをはじめとしたオルタナティブ教育は1割しかないのです。
それでもこの1割のオルタナティブ教育がムーブメントとなり、公教育を変え、国を動かしたのだそう。その間40年という月日が必要だったと言われます。

教育を変えるのではなく教育が変わった

今回の子どもマルシェを通して気づいたのは、「子どもを真ん中に置くと大人達の協力体制が加速する」ということです。
例えば、

マーケティングは必要なのか?
子ども達がお金を稼ぐということは害になるのでは?
稼いだお金は寄付する方がいい?
学校の勉強がおろそかになるのでは?

などなど、大人達は「子どもの善なる存在」をこころから信じるのに相当な忍耐を要するのです。

前日の深夜まで色々と考えた事業モデル・・・でもなかなか難しかったようで、作戦変更!臨機応変に対応したことで、お客様ができたと喜んでいました。その姿勢は小さなベンチャー社長さん!

それでも、今回モニター的にやってみて、子ども達は大人がアレコレ言わなくてもちゃんと体験を通して考え続けているのだと言う事がわかりました。


カフェの仕事を丁寧に頑張る子

振り返りの会では、売れた子、売れなかった子、途中で作戦変更して売上が伸びた子、さまざまな感情が錯綜したようです。
子どもにそんな経験をさせてもいいのか?と不安になる親御さんには是非我が子と一緒に体験してほしいと思っています。
なぜなら、子ども達は「資本主義社会の中で生きている」のです。大人以上に経済活動には興味津々なのです。
そして、社会を体験することで、基礎学習の必要性を知る場面も多々あるのです。


そして、今回行列ができるほど大繁盛だったのは、ピザのワークショップ。本業がパン屋さんのママさんが出店!さすが、プロは違うな〜!子ども達色々と参考になったかな?

「サッカーの試合を経験していない子に走り込みだけをさせていないか?」


これはイエナプランのオンライン講座で最初に聞いて衝撃を受けた言葉でした。社会現場を知ることで、子ども達は自分の興味関心から「何を学びたいのか?」を知るきっかけができるのです。


大人達の都合で子どもの善なるチカラを台無しにしないように気をつけようと思った子どもマルシェイベントでした。

1月は第三日曜日1月15日に開催します。
出店希望の親子さん募集します。


可愛いティラノには来月も会えるかな?


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