おきなぐさという童話では、おきなぐさの花びらはアリには赤く見えますが、ひばりには黒く見えます。これは、見る視点によって同じ物が違って見えることを示しています。この視点の違いは、中東の紛争にも当てはまります。西側から見ればハマスの攻撃はテロですが、ハマスから見れば報復攻撃です。時間の流れや立場によって真逆の見方をする人々がいます。どちらも自分たちを正当化しようとしていますが、それでは長年にわたる紛争は解決しません。当事者ではないので、とやかく言えないが、日本人的な考えでは、過去のことを水に流して平和になってほしいと思います。
宮沢賢治さんは法華経を信仰していました。法華経では一切の衆生が仏になれるという一乗思想が説かれています。おきなぐさとひばりの対話を通して、賢治さんは永遠の命はないことや一瞬一瞬を大切に生きることを教えています。また、おきなぐさは自然に対して感謝や敬意を持っています。これらは法華経の教えに基づいています。