見出し画像

⑨ intermittent du spectacle 身分取得まで

フランスで舞台衣装家をしています、megumi です。

舞台衣装家をどのように志し、渡仏し、どんな舞台を手掛けて来たか。

思い出しつつゆっくりと綴っています。

前回までは。

衣装家の国家資格取得後、ダンスとサーカスの衣装で衣装家デビュー。
芸術の国フランスの凄さを実感したのでした。

Intermittent du spectacle身分について

サーカスの衣装家さんとは、その後もストレートプレイ等、色んな舞台でご一緒しました。

舞台芸術関係者は、intermittent du spectacleと呼ばれる特殊身分を取得することが出来ますが、その条件は年間507時間以上の契約証明をする事。

507時間の壁

507時間と言うだけなら3ヶ月ちょっとの事ですし、プロとして生きるなら当然働いているべき時間と思われるでしょうが、これが一筋縄ではいかない、衣装家の立場。

私のようにどこかのアトリエに所属していない場合、"衣装ができるまで"契約と言うより、1着につき何時間、と計算されてしまい、お直しとか変更とかは契約書には含まれないことも度々。

あ、もちろんその分のサラリーは出ますが、働いた時間全てが契約書に書かれることは少なく、日給が上がって計算される感じ?

なので、なんだかいつも忙しくしている割には507時間になかなかならない、と言う状況に陥る人たちも沢山いるのです。

このシステムを説明するにはまだ少しかかるので、続きは次回に。

いいなと思ったら応援しよう!