【3分でわかる】『BAD LANDS(バッド・ランズ』レビュー
あらすじ
主人公のネリは、大阪で特殊詐欺グループの三塁コーチ(振り込め詐欺で被害者から直接金銭を受け取る『受け子』に指示をだす役割のこと)として生計を立てていました。
ある日ネリは刑務所から出所した弟のジョーと再会し、ジョーと共に詐欺グループで仕事をしていくことになります。
ネリと違って考えなしで行動してしまうジョーは、金銭を奪うためにネリの上司である高城の事務所を襲うことを計画しますが、作戦はあっさりと失敗。
窮地に立たされるジョーですが、たまたま事務所にいたネリが高城を殺したことで命を救われます。
高城を殺したことがバレれば、すぐに組織に殺される。
そう悟った2人は、高城の全財産を奪って逃げようとしますが、そう簡単にお金を引き出せるわけもなく....。
はたして2人は、無事お金を奪い逃亡することができるのでしょうか。
続きは本作でご覧ください!
みどころ
1)豪華役者陣の迫真の演技
とにかくネリ役の安藤サクラさんの演技が本当にすご過ぎました。
裏社会を生きるために身につけた狡猾さと度胸。
そしてどんなに罪を重ねても悪に染まりきることの出来ない優しさ。
相反する側面をもつネリを圧倒的な演技力で演じており、物語が進んでいくうちにネリから目が離せなくなっていきました。
また、ジョー役の山田涼介さんの演技も素晴らしかったです。
悪ぶって見せながらもどこか少年のような純粋さを持つジョーが、物語が進んでいくにつれて裏社会の男に成長する様を見事に演じていて、特にラストのシーンではジョーの想いに胸を打たれてしまいました。
2)ネリを取り巻く人間関係
男まさりでどっしりとした強さを持つネリ。
そんな彼女の人生は、常に男によって捻じ曲げられてきました。
お金のためにネリを売り飛ばした父親。
ネリを暴力で支配し続けた元恋人。
ネリのことを知れば知るほど、彼女の過酷すぎる運命に心が締め付けられていきます。
特に元恋人の異常性には鳥肌が立ちました。
きっとサイコパスというのは、こういう人のことを言うのだと思います...。
様々な思惑が絡み合い、命をかけた騙し合いに最後まで目が離せませんでした。
とても魅力的な作品なので、気になった方はぜひ一度ご覧ください。